追 憶。【不死川実弥】

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「 あー……、久しぶり…か？ 」


『 そ、そうだ…ね 』












人数が多い割に、活動回数の少ないサークル.
おまけに彼とは学部が違うから、会話をする機会もほとんど無い.





最後に会話をしたのは、今年の新入生歓迎会の時、ほんと少しだけ…









不死川くんは…ちょっと苦手なんだよね…

ちょっと、怖くて.
















「 ……捨て猫かィ？ 」





ダンボールに入っている子猫を見て、眉間に皺を寄せる彼.





『 うん…、そ、そうみたいで… 』





無言で隣にしゃがむ彼.
じっとネコを見ている.





しゃがんでも尚、高いところにある顔をマジマジと見上げてしまう.

背、おっきいな…










『 ……アパート連れて帰りたいんだけど、ペット禁止だからさ…どうしようって… 』



「 ………よし、 」





不死川くんは、ダンボールの中からネコを抱き上げた.

ネコが小さいのか、不死川くんが大きいのか分からないけれど
すっぽりと彼の腕の中に収まってしまっている.





「 連れて帰るわァ 」


『 え……ッ！？ 』



「 俺の借りてるところ、ペットＯＫだしよォ.
このまま置いて帰んのも嫌だしなァ… 」





片腕にネコを抱き、大きな手でネコの頭を撫でている.










「 颯瀬さん、」


『 は、はい？ 』



「 ちょっとお願いがあるんだが＿＿ 」





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