114、契約 ページ36
音の出ない銃から放たれたその弾は、ツェズゲラさんの右足に刺さる…はずだった
刺さる寸前のところで彼は右足を上にあげて弾を避けた。呆然としている私に
ツェズゲラさんはパチパチと手を叩いて言った
「いやはや…驚いたよ。まさか君みたいなひ弱そうな女の子にこんな戦い方ができる
とはね」
もう少しだったのに、直前のところで避けるなんて……
不合格の3文字が私の頭の中を占める
ごめん……ゴン、キルア
唇をグッと噛み締めて俯いた
「合格だ」
『へ？』
そう言ってスタスタと出口に歩き始めるツェズゲラさんの後を駆け足で追いかけた
『え、でも私あなたを倒せなかったんですよ！？』
「……俺は練を見せろと言っただけで、倒せとは言ってないんだがな」
お前の練を見て、その念は応用力のある戦いができる。いい働きができると考えて合格にしたんだ
そう言ってツェズゲラさんは、ハハッと笑う
『倒せなかったのに？』
「お前はなぜそこにこだわるんだ」
だってさ、こういう解釈だと思うでしょ？
練を見せろ↓
お前の実力を見せろ↓
そして俺を超えてみせろ↓
俺を倒せ↓
そしたら合格だ！
そう言ったらツェズゲラさんに少し哀れな目を向けられて、ポンポンと頭を叩かれた。え、わたしなんか変なこと言ったっけ
出口の扉は別の部屋と繋がっていて合格者が待っているようだった。席の真ん中の方に二人の姿を見つけて走り寄った
『ゴーン！キルアー！受かったよー！』
「A！よかった！」
「来るのが遅いからダメだったかと思ったぜ」
キルア、ごめんね。来るのが遅かったのは君達が行った後、審査を受けたくない症候群が発動しちゃってすぐに審査を受けなかったからだよ
そう言ったら俺の心配を返せ、と叩かれた。理不尽だと思う
その後、合格者控え室にツェズゲラさんが入ってきて言った
「さて、とりあえずおめでとうと言っておこう。君達22名にGIをプレイする権利を与える」
おめでとうの意味を込めて拍手しようとしたんだけど、みんな無反応だったからやめといた。やっぱりジャポンとは違うね。みんなドライなのね
まぁ、兎にも角にも合格おめでとう！私
でも契約書に死んでも文句言わないとか書かれてて若干心折れそう
“契約”
(なんかこういう契約のサインってかっこよく書きたくなるよね。筆記体的な。ちょっと白い紙に練習s)
(何でもいいからさっさとしろ！5時に駅集合なんだぞ！)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1193人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナオミ(プロフ) - 7年経って愛を叫びます (2022年8月20日 22時) (
レス) @page32 id: 835501e0e8 (このIDを非表示/違反報告)
あのね - 私も乗って2年経った今愛を叫ばせて下さいありがとうございます作者様大好きです。 (2022年2月20日 0時) (レス) id: 453c535205 (このIDを非表示/違反報告)
春(プロフ) - すごい五年経った今愛を叫ばせてください大好きです (2020年2月8日 17時) (レス) id: 9f43f80fe7 (このIDを非表示/違反報告)
亜美(プロフ) - Mizさん» ありがとうございます！！光栄でございます(*ﾟ▽ﾟ*) (2016年10月23日 17時) (レス) id: e1e6319445 (このIDを非表示/違反報告)
Miz(プロフ) - ほんと面白い！笑 (2016年10月17日 19時) (レス) id: 05c76846ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：亜美
| 作成日時：2015年5月2日 10時
