平安時代の魔獣使い

騙す ページ23

平安だと政略結婚祭りだからこれが普通なのか……ってことは少年って結構良いとこのボンボンだったりする？
いやでも、そうだとしても子供に悟られちゃあいかんでしょ。
健全な精神が育たなくなるぞ。


えーっでもこれどうやって説明すれば……あっそうだ。


「それはねぇ、コウノトリさんが人に負けちゃったんだよ」
「負けちゃった？」
「うん。

跡継ぎが産まれないと家が潰れるやべぇみたいな、そういう感情にコウノトリさんが負けちゃったの。嫌々運んでくるんだよ」
「その程度の感情に負けるのか、存外弱いんだな。人の子を運んでくるのなら、もっと強いと思っていた」


ごめんコウノトリさん、凄いデカい風評被害がそっちに行った。
まぁこの場合、コウノトリさんは唯のコウノトリじゃなくてコウノトリ(意味深)なんだけど。

やばいなコウノトリファンに怒られるこれ。ごめんね。

というかこれで納得する少年もピュア過ぎると思うよ。大丈夫？
悪い人に着いて行っちゃ駄目だし、壺も買ったら駄目だからな。
怪しい水も勿論駄目だぞ。


「詳しい話は、少年がもう少し大人になったら教えてあげる。それまでは我慢ね」
「ん」


す、素直〜〜〜〜〜〜。
たかだか数ヶ月でほんっと距離縮まったよな。ちょっと前まで絶対こんな素直に頭撫でられてくれなかったもん。
出会った当初とかなら、多分腕千切れてるわ。







少女は少年こと後の両面宿儺が、割と初期段階で頭を撫でても大丈夫なくらい、自分に懐いていたとは夢にも思っていなかった。









「もう少し居てくれても良かったのに」
「いえいえ、何時までもお世話になる訳にもいきませんから」


数日の予定が二週間くらいお世話になってしまった。

危ない危ない、長期間同じところに滞在するとあの襲撃者グループに場所割れそうで怖いからね。

魔法使いなんだしそれくらいしそうじゃない？怖くない？
こっちは二人で、しかも子供なんだから、あんなガチにならなくても。


っていうか、少年はなんで追い掛けられてるんだろうな。
多分向こうが悪い……っていうか、多分容姿に家柄なんかのややこしい事情が絡み付いたんだろうな〜。あくまで予測でしかないけど。


苦労してるなぁ、ちゃんと幸せになるんだぞお前。








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もうそろそろ原作と絡ませたくなってきたので、キリのいいところで平安時代編終わらせようと思います(予告)

というか今回で終わります。

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