めめさく短編2 (ページ8)

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2人の仕事＊畳の楽屋＊4 ページ8

目黒side 続き

まだ、涙目なんだよな、この人。

変なとこ、頑張り屋さんだから。

こんなところも、ちょっと、いや、だいぶズレてるとこも、
大好きなんだけどさ....

妙な、女神スイッチが入った佐久間くんは、
俺の手を引いて、ズンズン店をでる。

ちなみに、俺がお手洗いに行ってる間にお会計終わってて、
俺が奢れなかったのは、納得してない。

「ね、明日もご飯食べよ？明日は俺が出すから。」

「んー、それは、明日の撮影の出来次第だな。」

「出来が良ければ、ご飯行ってくれんの？」

「うん、この辺、タクシー通るかなぁ？」

「...よし、じゃあ、明日がんばろ。」

「タクシー！」

「佐久間くん、俺やるわ。背高い方がいいでしょ。」

「ちっちゃくて、悪かったね。」

「ごめんて。」

タクシーの中でも女神モードの彼。

明日の心配な箇所を挙げて、不安になってきた俺を見て、
両手で俺のほっぺたを包んだ。

「めめ、大丈夫だよ？ずっとこれまで頑張ってきたんだから。」

「......うん。」

「めめなら、出来るよ？」

「.......」

もう、キスなんて、どうでも良くなっていた。
心の柔らかいところを包み込まれた俺は、とにかくこれからは、
彼に心配をかけないようにしようって思った。

「めめ、手握ってあげるね？」

女神モード続行中の彼が、俺の手を握ってくれる。

「....ちゅーしてあげるね？....」

「へ？今？」

「......」

「さすがに、今ではないか。」

「......すー、」