めめさく短編2 (ページ28)

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とあるタイの夜＊前編＊2 ページ28

桃「ちゅー？」

白「あ、ここだと嫌？ホテル帰ったらにしよ！同部屋だもんね？」

桃「えっ、ラウとちゅーかぁ....可愛いし、ま、いっか...」

(バン！)

黒「いいわけねぇーだろぉ！！」

桃「めめ？急にテーブル叩いたら、びっくりするよ？どしたの？」

どしたの？じゃないのよ。
油断も隙もあったもんじゃない。

思春期真っ只中。
何するか分かんないわ。
佐久間くんの貞操が危ない。

黒「佐久間くん？だめだからね。」

桃「何が？」

紫「ラウ！取材、ラウからだって！急いで！」

白「今行きまーす！」

黒「佐久間くん？夜、部屋行っていい？」

桃「え、せっかくの1人部屋じゃん！ゆっくりしなよ？」

黒「あ、う、うん。その、....
　 (何かいい口実ないかな？)

　っ、.....えっと。.....恋バナしない？」

桃「恋バナ？何それぇ？」

黒「いや、あの、楽しいかなって、」

桃「めめって、そんなキャラだっけ？」

黒「ぁ、なんつーか、」

桃「...もしかして、ラウのこと心配なんでしょ？」

黒「お、おん、そうそうそうそう。ラウが心配でさ！」

桃「優しいね？めめ。じゃあ、おいで？」

よっし。

付け焼き刃の口実にしては、
うまくいった。

仕事が終わって、落ちついて、
少し気の抜けた、ほんわかした佐久間くんを見たいし、
風呂上りも見たいし。

それに、2人のイチャイチャは、

断固阻止！

-仕事が終わって、夜-

コンコンコン

桃「はぁーい、」

黒「うぃ～、」

桃「めめ、ほんとにきたの？ラウまだ風呂入ってるから、また後で、」

黒「佐久間くん？どした？」

桃「何が？」

黒「入るよ。」

(ベッドに座る2人)

黒「佐久間くん、はい、手。」

桃「ん？」

黒「のせて？」

桃「......？」

甘えたくて、あわよくば、ひっつきたくて、訪問したけど、
ちょっと弱くなってる、不安そうな佐久間くんの様子をみて、

彼がグループで一番、繊細だったことを思い出した。

黒「明日のことでしょ？大変だよね...。
　会場都合で、位置と段取り、だいぶ変わっちゃって。
　アクロバットなんて、命かかってんのにさ、
　 ....やっぱり、不安だよね？」

桃「......おれね？普段は余裕なんだけど、ちょっと不安になってきちゃって。
　あ、でも、きっと大丈夫だよ？めめは心配しないで？」