ｰ 弐拾肆 話 ｰ ページ25
｢ねえ、やばくない…？｣
｢学校の中で行方不明って…どう見ても怪奇現象じゃん？｣
｢怖すぎでしょ…まあしばらく部活も禁止らしいし、夜に学校残る事も無いからそこは安心かなぁ｣
＿＿＿＿1時間目、様々な会話が飛び交っているのを、頬杖をついて聞いていた。
周りの女子達がよく喋ってくれるものだから、知らなかった情報が頭に流れ込んでくる。
そこで一人の女子がはっとして口を開いた。
｢もしかして〜…七不思議の仕業だったりして！｣
ちらりと横目で彼女を見やると、何故かやけに楽しそうだった。
何故みんなそんなに楽しそうな顔をして話すのだよう。私には全く持って理解できない。
そんなことを思っていると、別の子が続ける。
｢七不思議ってほんとにあるの？｣
｢バッカ、あるわけないでしょうが！｣
｢でも今回の件に関しては不可解すぎない？｣
そうやって盛り上がる彼女らを横目に、私は一人静かにため息をついた。
…嗚呼、早く放課後にならないだろうか。
.
あれから時間が過ぎて、3時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。
既に放課後となった教室を見渡せば、中にはまだ座って駄弁っていたり、昼食を取るものもいた。
｢…変わんないなぁ｣
やっぱり、そういうものだろうか。
自分に危険が起こらなければ、他人であれば、
無関心で無いとは言えどここまで世界は普通に回っていくんだろうか。
…などと無駄な事を考えていたが、そんな私の邪念は大きい声で振り払われた。
｢＿＿＿＿A！なにしてんねん！はよ来いや！｣
教室のドアを見やれば、いつものようにゾムが居た。
いつもと違うのは、誰が見ても分かるであろう彼の焦った表情だけ。
｢…声大きい。…ごめんね、行こう｣
クラスメイト達のほとんどがゾムと私を交互に見る中、私はゾムの手を引いて職員室へと向かったのだった。
.
職員室に来てみれば、先生達はいつもより忙しそうに廊下を走っていた。
きっと事件の事で、大変な思いをしているんだろうなあ、とドアに手をかける。
｢失礼しま…｣
そう言ってドアを開けた時だった。
｢あ、｣
ドアの近くにエーミール先生が立っていて、私の方を見ていた。そして此方に来てはゾムの方を一瞥し、
｢…行きましょう｣
そう、静かに呟いた。
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汐里(プロフ) - 夢花(仮垢)さん» コメントありがとうございます(^ ^) ほんとはhtrnさんも出したかったんですが、人数の都合上で...汗 楽しんで頂けたら幸いです！これからもこの作品をよろしくお願いします（-人-） (2019年11月23日 11時) (
レス) id: 4d2571021c (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - 花が好きなの、hらんらん先生や無かった…意外…でもrbさんに花持たせたい…絶対かわいい……ﾆﾖﾆﾖ(( 続き楽しみにしてます！ (2019年11月23日 11時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
汐里(プロフ) - saikaさん» コメントありがとうございます(^ ^) 確かに和風あまり見ないですよね...完全に私の好みを小説にしてしまいました笑 お褒め頂き光栄です！これからもこの作品をよろしくお願い致します（-人-） (2019年11月22日 18時) (レス) id: 4d2571021c (このIDを非表示/違反報告)
saika(プロフ) - コメント失礼します....！wrwrdの作品で和風系の作品はあまり見ないので凄く新鮮で面白いです.....！登場人物の描写からなにから何までとても好きです.....！これからも頑張ってください!!!! (2019年11月22日 17時) (レス) id: dff2d77afc (このIDを非表示/違反報告)
汐里(プロフ) - あややさん» コメントありがとうございます(^ ^) お褒めの言葉を頂き光栄です...！励みになります。これからもこの作品をよろしくお願いします（-人-） (2019年11月10日 7時) (レス) id: 4d2571021c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汐里 | 作成日時：2019年11月8日 19時
