ｰ 弍拾参 話 ｰ ページ24
｢家出、とかじゃなくて…ですか？｣
｢まだ分かりません。…ですが、家庭科室前の廊下に行方不明になった一人のものだと思われる携帯が落ちていたらしくて、｣
｢…なぁ…嘘やろ、？｣
私が喋り出す前にゾムは顔面蒼白でそう呟く。
確かに人が不可思議に行方不明になったのは私も驚いているが、どうしてそこまで過剰な反応をするんだろう。
そう思っているうちに、ゾムはまた慌てたように喋り出す。
｢…ありえん、いくらなんでも、早すぎるんとちゃうか…？なぁ、エミさん…！｣
｢ゾムさん、落ち着いてください。…今日は、学校は昼までになると思います。だから、この話についてはまた後で…｣
ゾムとエーミール先生はなにやら真剣そうな話をしている。
私は頭にはてなマークを浮かべて、二人の会話を聞いていた。
｢Aさんも、ゾムさんと一緒にあの部屋へ来てください｣
｢え？あ、はい…？｣
急に話しかけられたので驚いて隣にいたゾムを見上げれば、彼は私以上に驚いたような顔をしていた。
＿＿＿＿なんだろう、何か嫌な予感がする。
私の第六感がそう告げていた。
.
それから時間が過ぎるのはとても早かった。
滅多に行われない全校集会が開かれ、校長先生から生徒が行方不明になったことが大まかに伝えられた。
周りの子達は｢怖い｣だとか｢不審者に攫われた｣とか、色々なことを呟いている。しかし中には｢だるい｣だとか｢騒ぎすぎだ｣とか言う人も居た。
人が行方不明になっているのに、無関心だなんて罰当たりだと思う。
そんな中私は一人で今朝のゾムとエーミール先生の話を思い出していた。
(なんで、ゾムはあんなに驚いていたんだ…？)
今朝の反応を見るに、いくらなんでもあの反応は過剰すぎる。
それは見ていて私にも分かった。
(待てよ…？もしかして、七不思議に関係あったり…)
…そこまで考えて、やめた。
だって、それだと次そんな目に合うのは
…私なのでは…！？
(…いややめよう、考えるだけ無駄な気がする…)
そう思い私は顔をぶんぶんと横に振って邪念を振り払うのだった。
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汐里(プロフ) - 夢花(仮垢)さん» コメントありがとうございます(^ ^) ほんとはhtrnさんも出したかったんですが、人数の都合上で...汗 楽しんで頂けたら幸いです！これからもこの作品をよろしくお願いします（-人-） (2019年11月23日 11時) (
レス) id: 4d2571021c (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - 花が好きなの、hらんらん先生や無かった…意外…でもrbさんに花持たせたい…絶対かわいい……ﾆﾖﾆﾖ(( 続き楽しみにしてます！ (2019年11月23日 11時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
汐里(プロフ) - saikaさん» コメントありがとうございます(^ ^) 確かに和風あまり見ないですよね...完全に私の好みを小説にしてしまいました笑 お褒め頂き光栄です！これからもこの作品をよろしくお願い致します（-人-） (2019年11月22日 18時) (レス) id: 4d2571021c (このIDを非表示/違反報告)
saika(プロフ) - コメント失礼します....！wrwrdの作品で和風系の作品はあまり見ないので凄く新鮮で面白いです.....！登場人物の描写からなにから何までとても好きです.....！これからも頑張ってください!!!! (2019年11月22日 17時) (レス) id: dff2d77afc (このIDを非表示/違反報告)
汐里(プロフ) - あややさん» コメントありがとうございます(^ ^) お褒めの言葉を頂き光栄です...！励みになります。これからもこの作品をよろしくお願いします（-人-） (2019年11月10日 7時) (レス) id: 4d2571021c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汐里 | 作成日時：2019年11月8日 19時
