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彼女の姿が見当たらない。
それは今日だけじゃなくて、ずっと前から引き続きだった。家に尋ねてみても出てくる様子はない。今日も諦めて歩き出すと同時に木から飛び降りてくるゾムの姿があった。

運動神経えぐれてるなぁほんま…。



zm「…A、居った?」
sho「いや、居らんかった。」
zm「そうかぁ…なんでやろ、家の家具とかはあるから引越しではないと思うんやけど…。」
sho「はーーー、しゃーなし、船戻るわ」




あの日、Aが海洋民族の方に付いていると言ったが、俺たち3人はとうの昔に知っていた。知っていたから関わったのだ。偶然近くの港町に来てみたら昔より随分と大人びたAが居て、当然かのように覚えてはいなくて。

案の定アッチが直ぐに俺達の記憶を消したのだろう。軽い戒めだ。本当に殺してやりたくなる。



でもそれでも、俺は1目彼女を見た時不意にも全てに見とれてしまって。





…Aは気づいてないだけで、海洋民族の彼女への執着は異常だ。執着と言うより、過保護、なのだろうか。昔からそうだった。だから彼女もさり気ない呪縛から解放してあげようと思っとった。

でもこんな自分の力なんかではそんなもの無理で。




zm「…見つかるって。」
sho「!……」
zm「ここまで来たんや、今更手放す訳にもいかへん。」
sho「…だな!流石ゾム、分かっとるやん。コネシマも巻き込んで緊急会議か」
zm「せやなぁ、早いとこ見つけ出してやらんと。」



ゾムも大分混乱してると思う。何かとAのことを心配していたのはゾムも一緒だ。…どこか出かけとるんかな。それとも、

嫌な予感が脳裏に過ぎって、首を横に降った。




kn「…なぁ、もしかして海洋民族に」
zm「……」
sho「なんでそう思うん。」
kn「A、トントンに見つかっとったんやろ?俺はこれが1番有り得る線やと思うけどな。」
zm「おっけ、じゃあ明日にでも俺が確認してくるわ。」




そうした可能性もあって、ゾムが1人でそう立候補した。俺はそれに肩を揺らして、俺も、と声を上げる。

どうしても彼女のために何かがしたくて、したくて、




sho「っ、」
zm「今は待つことが最優先なんちゃう?きっと今シャオロンが動いても、上手くいくとは限らん」
sho「それはそうかもしれへんけど、」
zm「もし、もし海洋民族が黒なら、ボコボコに3人で殴ったろ!!な!」
sho「ゾム…」


此奴のリーダー性には負けるなぁ。肩を落として、薄く笑ってみせた。


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作品ジャンル:恋愛
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四ツ谷抹茶(プロフ) - Alexさん» ありがとうございます…!!!そう言って頂けて光栄です、どうぞこれからも応援よろしくお願いします…! (2019年7月16日 19時) (レス) id: 2106793cf6 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - とても面白かったです!応援してます! (2019年7月16日 13時) (レス) id: 9980b2e5cf (このIDを非表示/違反報告)
四ツ谷抹茶(プロフ) - かなさん» 最後まで読んでくださりありがとうございました!最高言っていただけるような作品を届けることができてとっても嬉しいです…!応援まで…本当に感謝しかありません、次回作も期待して待っていただけたら有難い限りです、よろしくお願いします!! (2019年7月15日 23時) (レス) id: e084f888fc (このIDを非表示/違反報告)
かな - 初見失礼します!本当に最高でした!もう最後のut先生の所は恥ずかしながら泣いてしまいましたw次は脅威の作品を見ようと思います!そしてこんな中学生の拙い文章を読んで頂けると嬉しいです。貴方様をずっと応援させていただきます! (2019年7月15日 23時) (レス) id: 2f3992ceb8 (このIDを非表示/違反報告)
四ツ谷抹茶(プロフ) - 理香さん» コメントありがとうございます!今回の小説は憧憬というキーワードを意識して書いていたのでそういう感想を聞けて私も嬉しいです…!これからの航海もいいものであるといいなと私も思います…ここまでの応援、感謝です!次回作もよろしくお願いします!! (2019年7月15日 19時) (レス) id: e084f888fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:四ツ谷抹茶 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年6月5日 18時

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