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Aside






『まあ、お前が俺にさん付けとか先輩付けとか考えられないもんなぁ』







体育館の下窓を開けながら雑談する。







(換気換気〜)








後ろから床に叩きつけられる音が響く。







『暴力はんたーい』



「当ててねぇよ!」









(飛雄はジャンプサーブをする様になったのか、成長だなぁ)






『良い感じじゃんサーブ』




「おう」









俺の方に転がってきたボールをコート側へ流す。






「噂の及川って奴にサーブ教えてもらったのか?』







「いや、教えてくれなかった。だから見て学んだ」






(さすがと言うべきか。バレーへの情熱がえげつねぇ!)







『俺も負けてられねぇな』





「は?」






飛雄の動きが止まる。







「Aなんかジャンフロも、スパイクサーブも、____全部使うじゃねえか」







ーーーーーーーーーー


中学入りたての頃





俺は多分誰よりもサーブが上手かったんだと思う。





始めに出来たのはジャンフロ。








サーブだけで何点も点を稼いだ。




しかし強豪との試合になればなるほどサーブで点は取れず、相手のチームを崩すこともできなかった。








(…もっと相手が混乱するサーブってなんなんだろう)









そこで思いついたのがスパイクサーブ。








2つのサーブを使い分ける事で“完璧”な物を目指した。









(…もっとサーブの種類を増やせば相手も混乱して取りづらくなって、______追い込めるんじゃ)









そうやって何百回、何千回と全てを完璧に近づけて試合で使ってきた。






ーーーーーーー







飛雄「2月の宮城県強化練習試合の動画見たぞ」






『あー…、すげえ調子良かった時のやつか』







「…3セットマッチの試合、2セットほとんどAのサーブで終わってた」






同じ助走、



同じルーティン。





俺のサーブは打つまで何で来るか分からないらしい。









(…そりゃあそうだ。なんども練習したんだから)








俺のサーブを完璧に受け止められる奴はまだいない。








『…もしかしてサーブも俺見て学んだ?』







「…サーブは及川さんを見て学んだ。目指してんのはAだ」







(目指される俺…!)







『まあ、頑張れよ』









カッコつけて言うと案の定、飛雄に蹴られた。

56→←54 ー【2年編】ー



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ミキ - いやいやいやいやいや絵うますぎん!?!? (2021年7月26日 22時) (レス) id: 027cc676f2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 66話の所で清子ではなく潔子ですよー (2020年8月8日 10時) (レス) id: adb4b6099f (このIDを非表示/違反報告)
妖狐 - 絵がすごい好みです。作品もとても面白いです。応援してるので、頑張ってください!(^^)! (2020年8月1日 17時) (レス) id: e08434a663 (このIDを非表示/違反報告)
VOCALOID好きの一般人。(プロフ) - 75が青葉城西なのに星城になってます。星城の方がカッコいい気がする… (2020年7月28日 0時) (レス) id: 02313a92b3 (このIDを非表示/違反報告)
シバ - 自分この作品が好きなので更新頑張ってください! (2020年7月24日 22時) (レス) id: 344258cf85 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ジルア | 作成日時:2020年6月4日 15時

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