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「あの、白坂Aちゃん、…ですよね？」
こんだけがっつり顔見られて今更、いいえ人違いです。なんて言えるわけもなく。
『あー、はい、そうです、』
なんて馬鹿正直に返事をしてしまったのは、あたしの良いところでもあり悪いところでもある。
他の人に迷惑掛かっちゃうかなとか、淳太くんには申し訳ないけど帰らなあかんかも、なんてマイナスなことばかり考えていると、突然女の子の1人がぽろぽろと涙を流し始めた。
『ええ！？なんで！？どうした！？泣かんで！？』
「ごめんなさい！この子めちゃくちゃAちゃんのファンで。迷惑になるかもしれないって思ったんですけどこんなチャンス二度と無いかもしれないからダメ元で声掛けてみなって私が言ったんです、」
よく見てみれば、肩から掛けてる透明のスマホケースには、いつだかの雑誌の切り抜きやらカードなんかが挟まれていて。
さっきまで色々邪神なことを考えていたのが申し訳なくなるのと同時に、こんなにも好きでいてくれる子を見つけて自然と頬が緩んでいく。
『わぁ！めっちゃ嬉しい！ほんまにありがとう！』
「ほんもの、かんさいべん、めっちゃかわいい、いきててよかった、」
『そんなに？関西弁なんかで良かったらいくらでも話すよ？(笑)』
「写真とかって……ダメですよね……？」
『ごめんねぇ？写真とかサインは事務所からダメって言われてるんよねぇ』
でもここまで好きでいてくれてる子に、無理ですじゃあねばいばいはなんとなく、あたしの中にちょびっとある良心が痛む。
バッグの中を漁ろうとしてふと目に入った、ディズニー行く時はいつも付けてるジーニーのピンバッジ。パーカーに付けてたそれを外して、未だ泣き止まない女の子の手にそっと乗せた。
「え？な、、え？」
『なんにもしてあげられへんお詫びって言ったら変やけど、もしいややなかったらもらって？』
「え？」
『あ、ごめん。やっぱりいらんかった？渡されてもって感じやんなあ』
「あ、いや、めちゃくちゃ嬉しいです！嬉しいんですけど、でも、ほんとに貰っちゃっていいんですか……？」
『これまだショップ行けば売ってるしあとで買うから気にしやんで？あ、そしたらおそろいやね？えへへ』
「え、どうしよう、明日死ぬ？」
『死なんといて？(笑)』
1人にだけあげるのは不公平やからお友達には買ったばっかのチョコあげて、深々と頭を下げ続ける女の子たちとお別れして再び淳太くんの待つ場所へと向かう。
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てと(プロフ) - 大変失礼致しました。設定変更させて頂きました。ご指摘下さった方々ありがとうございました。 (2022年10月22日 14時) (
レス) id: c558a54b1b (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑雲 - オ.リ.フ.ラ立ってます、、！外さないと違反になってしまいますよ〜^^; (2022年10月22日 12時) (レス) id: 375c64130e (このIDを非表示/違反報告)
オシヒカリ(プロフ) - オリ/フラ立ってますよ… (2022年10月22日 10時) (レス) id: dcc6542c5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てと | 作成日時：2022年10月22日 2時
