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せっかくの新年最初のお出かけ、かわいくいたかったのに。でもこれ以上文句言い続けるとほんまに抱き潰されかねへんから、渋々近くにあったデニムに履き替えて玄関に戻ると、まだ少し不服そうな誠也くん。
「いや、ダメージえぐすぎん？それ」
『もういいから！早く行こ！』
「なんかその言い方えろいな」
ニヤって片口上げて笑う誠也くんの腕をパシっと叩いて2人で家を出た。どこに行くのかと思えば地下にあるマンションの駐車場で。
『くるま？』
「どうぞ、お姫様？」
スマートに助手席の扉を開けてくれた誠也くんやけど、少し伸びて色が落ちてきた髪の隙間から覗く耳は真っ赤に染まっている。
『照れるんやったらせんかったらいいのに(笑)』
「うっさい！はよ乗れ！」
口では乱暴に言うけど、運転席に座ったと同時に何も言わずにブランケットを膝に掛けてくれる優しいところが好きやなあと思う。
『ふふ、ありがと』
「ん、寒ない？」
『だいじょぶ』
「ほな行こか」
車が走り出して数分、そういえばと思い、進行方向を見つめる誠也くんに問いかける。
『ねえねえ、どこ行くん？神社？お寺？』
「どっちもちゃう」
『え、初詣行くんちゃうの？』
「そんな人多いとこ行ったらすぐバレるやん、Aが」
『ええ、じゃあどこ行くんよ』
「ないしょ」
『あ、かわいく言えば許されると思ってるやつや』
「なんやそれ(笑)」
ちょうど赤信号で車が止まったのをいい事に、こっちを向いて微笑む誠也くんに心臓が高鳴る。くそう。ライブ終わりやからめちゃくちゃビジュがいいな。綺麗な顔しやがって。
「なにぃ。そんな見つめて。照れるやん」
『…お兄さん今日めちゃくちゃビジュいいっすね、』
「なんやねんそのキャラ(笑)」
『ちょっと心臓もたへんからこっち見んといてもろて』
「そんなん言われたら余計見たなるやん(笑)」
『あ！ほら！信号変わったよ！』
発進を促してぺしぺし左腕を叩くと、尚クスクス笑い続ける誠也くんの横顔が月夜に照らされてめちゃくちゃ綺麗で。夜じゃなかったら写真撮ったのにな。残念。心の中に収めておこ。
「ちょ、ほんまいつまで見てん、集中出来んからあんま見んな、」
『あ、照れてる』
「照れてへん！ええから前向いとけ」
『はーい』
暗闇でもわかるぐらいに真っ赤になった誠也くんにちょっとした優越感。いっつも誠也くんにやられっぱなしやからたまにはこういうのもいいかも、なんて。
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てと(プロフ) - 大変失礼致しました。設定変更させて頂きました。ご指摘下さった方々ありがとうございました。 (2022年10月22日 14時) (
レス) id: c558a54b1b (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑雲 - オ.リ.フ.ラ立ってます、、！外さないと違反になってしまいますよ〜^^; (2022年10月22日 12時) (レス) id: 375c64130e (このIDを非表示/違反報告)
オシヒカリ(プロフ) - オリ/フラ立ってますよ… (2022年10月22日 10時) (レス) id: dcc6542c5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てと | 作成日時：2022年10月22日 2時
