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12.文化祭の季節らしい ページ12







「ねっA、楽しみだね!」

『…んー?』




あー寝ちゃってたんだ、って隣の席の奈子ちゃんに揺すられて意識が段々ハッキリするので気付いた。

何の話?と聞けば文化祭!とキラキラした目で言われる。
そういえば、もうそんな季節だっけ。



今なんの話〜?と顔を上げれば、4月の委員会決めで無事(・・)文化祭実行委員になってた可哀想なジンくんが黒板の前でチョークを手に持っている。あ、目合った。


…絶対寝てたのバレてる、サイアク




「はいじゃあ多数決でコスプレ喫茶で決まりね〜
まぁ被るかもしんないし変わるかもしんないけど。
被ったら何やる?お化け屋敷でいい?なんかある人ー?」




賛成〜!と声を揃えて言う皆は今日は真面目だ。
いつも誰も先生の話なんて聞かないヤンチャなのに。

ジンくんがコスプレ喫茶に丸を付ける。
湧き上がる拍手。わーなんかみんなやる気あるんだな。


…私はいつも決まったやつ見て優太と喋ってたから


クラス全体で盛り上がってるの、あんまり慣れないかも。


優太と仲良くしてると何故か男はみんな避けてきたし
女は告白沙汰で揉めてるから仲良くなかったし

それでも優太は私といてくれたし
優太もそれを知ってて俺がいるからっていつも言ってた。

むしろジンくんとか、慎ちゃんが特例なだけで
ほんとに周りの人とあんまり上手くいかなかったから。


でも、今年のクラスは優太派(?)が少ないから
揉め事0でとっても生きやすくて助かる。

徐々に仲良くなれてるし、嬉しい。



…そういえば、優太は何やるんだろう。


こんな時まで頭の中で優太のことを考えている私は
いつまで経っても離れられないんだろう。

好きだからっていう理由はただの後付けで
根本的に、ただ一緒にいる時間が長すぎるから。




『奈子ちゃん何着るの?』

「んー…何にしようかな、Aは何着る?」

『え、私も着るの?!私は裏方でいいかな〜』

「えーもったいないよ!今年はなんのコンセプトかな〜去年なんだっけ。神宮寺くんー、アリスとかは?」

『ほんとにやだ、いいよ私絶対裏方やるもん』




ザワついてるクラスを見る感じ、
なんだかみんなコスプレするのが楽しみならしい。

まだコスプレ喫茶に決まったわけじゃないから
って苦笑したジンくん。

落胆してる(どうやらコスプレに憧れてるらしい)
奈子ちゃんは置いといて


でもまぁ優太がいなくてもちょっと

私も楽しみかもしれないなんて、思ってたんだ。
まだこの時は。

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設定タグ:平野紫耀 , 岸優太 , 永瀬廉   
作品ジャンル:恋愛
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mun(プロフ) - このお話大好きです!これからも楽しみにしてます! (2020年10月26日 17時) (レス) id: 0e3b0babab (このIDを非表示/違反報告)
夏(なの)(プロフ) - コメントありがとうございます!パスワードは作品を見て頂ければ分かると思います。 (2019年1月3日 13時) (レス) id: d826207ec4 (このIDを非表示/違反報告)
みさと(プロフ) - パスワード知りたいです! (2019年1月3日 12時) (レス) id: f4a3a3a2e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年9月10日 9時

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