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15 変化 真田編1 ページ15

〜真田Side 〜

家に戻り、シャワーを浴びて鏡の前に立つ。
己の姿と向き合い、その日の反省をするのが日課になっていた。


真「(Aの試合を遠くから見ていたが全く様になっていなかった。部員であったなら厳しく仕立て上げていただろう)」


しかし必死にボールに喰らいつく様子に、頬が緩んだのも事実。
走るたびに揺れる髪も相手を見つめる目も、俺は見ていた。


今までにこの様なことを考えた事は無かった。
邪念意外の何者でもないこの感情を、どうやって抑えたらいいのか。考えれば考えるほど、スランプへと陥っていく

今の俺の悩みは決して勘付かれてはいけない、ましてや人に相談するなど論外!


真「そもそも初見の女性の見た目に惹かれるなど…


たるんどる!!!」


バァン!!


自ら右頬を激しく戒めれば、
そこは赤く腫れ上がった。

鏡越しの自分の顔に血が滲む

ジンジンと広がる鈍い痛み

真「懸命に職務をこなしている目上の女性に対し、
不埒な考えをどうして持てたものか!!」


目、鼻、口、髪…香水ではないであろう自然な香り
声からスタイルまで

真「……」


今までの精神鍛錬は何だったのかと、項垂れてしまう。
自分の中に甘ったるい意識があることの違和感から、
家に帰ってからはなんども嗚咽した。



『よろしくお願いします』


ひと目見た時、電撃が走ったのを覚えている
この人が少なくとも半年、我々のマネジメントを行うのかと


サポートが入ることはありがたいが、
俺自身さらなる鍛錬が必要な様だ。


そもそも我等立海テニス部は恋に感ける暇など無く、ましてやこの様な複雑な感情が、
乱れや隙を生むことも重々承知。


全国のライバル達が、
我々の心の隅に空いた1ミリの隙を見逃すはずもなかろう。

強豪校の副部長として、その様な失態は断じて許されん!




しかし…


真「(あの様に美しく奥ゆかしい人が、
  プロの仕事人なのか)」


自分自身ももっと上を目指さなければならないのに、

心の中で今まで自分を律していた何かが壊れる音がした。

16 変化 ブン太編1→←14 誤解



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キャメル(プロフ) - こかさいだーさん» 読んでくださってありがとうございます!!自分の願望を書いてみたら同じ仲間が見つかって私自身も嬉しいです…!鬼更新めざすのでぜひ読んでいただけたらと思います!よろしくお願いします^_^ (2022年9月16日 12時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
こかさいだー(プロフ) - 立海中心の逆ハーとか私得すぎてもうほんとにありがとうございます・・・((神作に出会えた事に感謝です!!更新応援しています! (2022年9月16日 2時) (レス) id: 5463478506 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:研究員 | 作成日時:2022年9月10日 0時

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