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＊
「A、アンタなんかしたの？！」
放課後、同じクラスの友人が鬼の形相で私に掴みかかってくるが、さっぱりなんのことかわからず。
『え、何が？』と呑気に返した私に、彼女は「あれ！！」と教室の扉を指さした。
「ちーっす」
制服の上から羽織った緑のパーカーに、茶色い髪。
そこには私ですら見知った顔が、笑顔で手を振っていた。
『…え、あの人生徒会の、』
「アンタのこと呼んでんのよ！」
私ぃ？
自分を指させば、友人は頭が取れそうなくらいブンブン頷く。
『でも今日は一緒にスタバに…』
「私との約束は今度でいいから、早く行ってきなよ！」
友人に背中をグイグイ押され、私は彼の目の前まで連れてこられた。
「初めましてやんな？」
『はい』
「俺、隣のクラスのゾムやねんけど。
…まぁ、此処で立ち話ってのもなんやし、ちょっと来てくれへん？」
生徒会役員、ゾムさんは辺りを見回し、そう言って笑った。
彼ら生徒会役員が、こうして普通の生徒を呼び出すなんて前代未聞。
このクラスの周辺には、いったい何事かと顔を覗かせる生徒で溢れている。
…その殆どが女子生徒なのは、彼ら生徒会が一種のアイドル化しているというのも理由の一つだろう。
『あの、用件はなんですか？』
だからこそ、此処で彼についていくわけにはいかない。
明日からの学校生活のためにも、彼女たち生徒会のファンの前で、出来るだけ手早く用事を済ませ、私が潔白だと言うことを証明する必要がある。
既に女子からの恨みのこもった視線が刺さっているのだ。察してくれ。
「あー…それがな、ここではちょーっと言いづらいねんけど…」
ゾムさんは私の耳元に顔を近づけ、囁いた。
「君の、寮の話やねん」
…寮？
私は確かに、我々学園の寮で生活をしている。
何が問題でもあったのだろうか。
「そのことで、生徒会の書記長さんが呼んでんねん。…来てくれるか？」
『…まぁ、そういうことなら』
まさか、明日から部屋を追い出される、なんてそんな事はない…よね？
特に規則を破った覚えもないし、何かを壊した覚えもない。
流石に後を追ってくる生徒もおらず、不安な気持ちを抱いたままゾムさんについて行く。
『……あれ』
気がつけば其処は旧校舎で、しかも見慣れた空き教室の前。
生徒会室って確か、本館じゃ…？
声を掛けようとしたとき、ゾムさんはピタリと歩みを止め、此方を振り向いた。
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悠(プロフ) - 自分が設定してた自分の名前と彼氏の名前が一緒でややこしい事になってましたw奇跡。小説めっちゃ面白いです (2021年5月19日 23時) (
レス) id: 7e4efb4011 (このIDを非表示/違反報告)
ゆだ - 面白いですね (2021年3月1日 17時) (レス) id: e2d5e79f0c (このIDを非表示/違反報告)
きなこ - コメント失礼します。すごく面白いです！続きが気になるので更新いつまでも待っています！ (2021年2月2日 21時) (レス) id: 4b52fa3010 (このIDを非表示/違反報告)
カコ(プロフ) - コメント失礼します！このお話大好きです！更新待ってます！ (2020年11月3日 0時) (レス) id: e319902130 (このIDを非表示/違反報告)
ゴミ箱 - とてもいいお話ですね、読んでいて楽しかったです。更新はいつまでも待っています。頑張ってください！ (2020年8月16日 10時) (レス) id: c162b9accc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かまぼこ | 作成日時：2020年3月27日 22時
