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《そんなに私のことが気に食わない?ただでさえ傷付いてる人の気持ち踏みにじって、何が面白いの。生徒会役員なら、何でもしていいわけ…?》


静まる食堂、戸惑いに揺れる翡翠色の瞳。
生徒会役員、しかも文化祭のグループが同じなゾムに、自分の感情を上垂れ流しにしてしまった。

あの様子じゃ、どう見ても故意じゃないのは明らかなのに。





『…朝じゃん』



眩しい朝日に目を開ける。
重い身体を起こし鏡を覗けば、泣いたせいか少し目元が腫れていた。

昨日の失態を思い悩み、気がつけば早朝。知らないうちに寝てしまったらしい。

学校を欠席したい気持ちを押さえ込み、のろのろと着替えを済ます。




支度も終わり、ふと玄関の扉に手をかけたとき思い出したのは、ゾムが家まで来て2人で登校した時のこと。
もしかしたら、今日もいるかも知れない、なんて。

そっと開けた玄関から、誰もいない外を見た時に、それは思い上がりだと気付いた。



…別に、ゾムに家の前にいて欲しかったわけではない。
ただなんとなく、話す機会が欲しいなと思っただけだ。昨日のことを、弁明する機会が。

自分から生徒会役員に話しかける勇気なんて到底ないし、けど今までのことを思うと、向こうから話しかけてくるような気もする。

もし今日、全く彼に会わなかったとしても、放課後になれば、文化祭準備で嫌でも顔を合わせることになる。




『…よし』



いつも以上に気を引き締めて、私は学校へ向かった。










「Aごめん!先月の課題出し忘れて呼び出されちゃった…!」

『全然良いよ、行ってきな』




昼休み。
いつも行動を共にする友人の背中を見送り、ため息をつく。


結局、一度たりともゾムに会うことはなかった。

いや、どうせ放課後に会うんだからそこで謝ればいいんだけど…、なんとなく、委員会までにはこの蟠りをなんとかしておきたかったのも事実だ。

かと言って、人目の多い所で生徒会役員を呼び出すのは、また変な噂を広めかねない。


そう言えば昨日、足を怪我したせいであんまり仕事手伝えなかったっけ。
だいぶ良くなった足を摩り、教室の席を立つ。

元々力仕事には向いていない。私には、私のできることをしよう。





_._._._._._._.



いつもご愛読ありがとうございます。作者のかまぼこです。

最近は私生活が忙しく、更新が進まず申し訳ありません。
これからも、ゆっくりではありますが執筆していくので、どうか応援よろしくお願いします。

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(プロフ) - 自分が設定してた自分の名前と彼氏の名前が一緒でややこしい事になってましたw奇跡。小説めっちゃ面白いです (2021年5月19日 23時) (レス) id: 7e4efb4011 (このIDを非表示/違反報告)
ゆだ - 面白いですね (2021年3月1日 17時) (レス) id: e2d5e79f0c (このIDを非表示/違反報告)
きなこ - コメント失礼します。すごく面白いです!続きが気になるので更新いつまでも待っています! (2021年2月2日 21時) (レス) id: 4b52fa3010 (このIDを非表示/違反報告)
カコ(プロフ) - コメント失礼します!このお話大好きです!更新待ってます! (2020年11月3日 0時) (レス) id: e319902130 (このIDを非表示/違反報告)
ゴミ箱 - とてもいいお話ですね、読んでいて楽しかったです。更新はいつまでも待っています。頑張ってください! (2020年8月16日 10時) (レス) id: c162b9accc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かまぼこ | 作成日時:2020年3月27日 22時

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