君の声 part2

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「どういうこと…？」


彼の言葉の真意が知りたくて


聞き返すと





『俺はずっとAが好きやねんで』



今まで聞いたことない優しい声で言う




「えっと…」



この現状に対応出来るスキルは私には無かった






ひたすら跳ねる心臓に落ち着けと思いながらも





心はそう簡単に静まらない





『やから、徹くんだけやなくて俺も見て欲しい』




そう言って真っ直ぐ見つめる彼の目が




私を捉えて離さない




「でも、私 徹がいるから」




すると彼は笑って



『別に別れさすんちゃうねんから！笑


ただ、俺の事も男って意識して欲しいなって思っただけ』





その言葉を発する彼は私が知っていた頃の想太ではなく





彼は大人になっていた





そして、もう一人の彼は




携帯を何度も付けては消し彼女からの連絡を待っている




いつもだと返信があるはずなのに無い現状に少し違和感を抱えていた





彼女の心配が束縛という矛先に行かないように




理性で止めていた彼の心の中は私が思っていた以上に穏やかでなかった

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