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高瀬さんが松田のせいで帰ってしまった後、俺たちはお開きになった。
松田は高瀬さんに逃げ帰られたせいで、不機嫌なまま1人さっさと帰って行った。続いて高瀬さんの友人たちとも、「ごめんね、Aが」と申し訳なさそうに謝罪をして別れた。
萩原と2人で夜道を帰っていれば、ふと萩原に肘でつつかれた。何だか物凄く厄介な雰囲気を感じ取り思わず大きなため息が漏れる。
「垣田、Aちゃん狙ってたんだ？」
「うるさいな」
できるだけ素っ気なく返したが、萩原にはバレバレなのかニヤけた笑みを浮かべたままだ。
いやまあ否定は出来ない。実際これを機に……という下心がなかったと言えば嘘になる。
でも……、
「あ〜でもAちゃんは無理かもねぇ。じんぺーちゃんっていうナイトがいるから」
「あれナイトっていう面じゃないだろ……」
はあ〜！と盛大なため息をつけば、萩原はいっそう可笑しそうに声を上げて笑った。今回ばかりは萩原もやけにタチが悪い。
アイツ、高瀬さんと俺が一緒にいるのを見た時の顔やばかったぞ。目で人殺せそうな顔してた。
萩原にそう言えばまたケラケラと笑われる。笑いすぎたのか、人差し指で目元を拭いながら萩原がまだ笑った余韻が抜けていない口振りで話す。
「まあ、しょうがないなアレは。昔から拗らせてるから」
「拗らせてるっつーか。付け入る隙もなかったぞ」
お店に入った瞬間、友人たちと笑っているのを一目見た瞬間に、可愛いなと思った。
くしゃりとした笑顔がキュンとくる。第1印象はそんな感じだった。いい出会いになるんじゃないかという予感めいたものすら感じた。
しかし、そう思った直後に松田と親しそうに話し始め、挙句の果てには松田に高瀬さんの前の席を取られる始末。
そうすれば、流れるままに1番遠い席に座ることになった。
他の二人の子もすごく愉快で、もちろん楽しかったが、やっぱり何となく高瀬さんに目がいった。が、その度に松田と楽しげに話す姿が目に入る。
楽しそうな笑顔はやっぱりいいなと思ったし松田には正直ムッとした。
だからせめて帰りくらいは、と話しかけたのに、結局松田に邪魔される。うまくいかない。
先程までの経緯を脳裏になぞり、ため息を零せば、それと同時に松田に言われた一言で真っ赤になっていた高瀬さんの顔を思い出す。
「くそ……」
まあ今回は相手が悪かったね、と語る萩原の前で、モダモダしてないで早くくっつけよ……と呟けば、またくつくつと笑われた。
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✧︎ - 本当に好きすぎて一気読みしてしまいました…素敵な作品をありがとうございます！！ (4月14日 1時) (
レス) @page50 id: 28351a5556 (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎのバター炒め(プロフ) - あわさん» はわわわ神作？神作なんて言ってもらえるんですか……？すごく嬉しいです！私の文章力で松田陣平の素晴らしさを伝えきれているのか分かりませんが……笑 更新頑張らせていただきます💪 (2023年4月16日 18時) (レス) id: 61116f8e5d (このIDを非表示/違反報告)
あわ(プロフ) - 素晴らしい…神作すぎる…更新待ってます！ (2023年4月16日 8時) (レス) id: a26e70e8e6 (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎのバター炒め(プロフ) - ？？？さん» ひぇぇ好きだなんて言って貰えるなんて……ありがたいです！続き書きます！そちらこそ体調に気をつけてくださいね(*´﹀`*) (2023年2月26日 17時) (レス) id: 61116f8e5d (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎのバター炒め(プロフ) - アリアさん» 本当ですか！？そう言ってもらえるなら喜んで続きを書かせていただきます(^ - ^ )コメントありがとうございます！ (2023年2月26日 17時) (レス) id: 61116f8e5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりんぎ | 作成日時：2023年2月22日 17時
