【 FGO 】大地を舞い飛ぶ蝶の様に。【 短編集 】

▼ 幼馴染 《 新殺 》 ページ4

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学パロ × 幼馴染
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いつもはAとAの弟である藤丸立花、そして俺の三人で帰っていたのだが、珍しくAがその誘いを断った。
事実、Aが誘いを断ることは滅多に無かったので疑問に思いその理由を聞くと、隣のクラスの男子に呼び出されているらしい。

容姿端麗。眉目秀麗。頭脳明晰。そして運動神経も高く、オマケにコミュニケーション能力もいいときた。
そんなAが異性からの人気を伴うのは当然の事で、呼び出しなんて日常茶飯事だった。
けれど、何時もは下駄箱に差出人不明のラブレターがいくつか入っていたり、告白は昼休みにだったりで、今回みたく放課後に呼び出されるパターンは初めてだった。
だから俺も藤丸立香も半ば驚きつつも了承したのだ。

女一人で帰らせるのは危ないと思い出来る限り待っていたが、下校時間を過ぎても来なかったので先に帰って居るのだろうと思い帰ることにした。

家に帰り、なんとなく携帯を触ってみるとAから一通のメールが届いていた。彼女は携帯を持ってはいるものの普段は学業やなんやで忙しくあまり使わない為、珍しいなと思いつつ自身の携帯を開くと、そこには端的にでも危険を訴えているようにたった四文字。

「たすけて、」

彼女らしくない平仮名のSOS。漢字の変換がなっておらず、少なくとも危ない状況である事が文面からも見てわかり緊張が走る。
瞬間、俺は家を飛び出して無我夢中で走る。何処に行けば良いのかすら解らず、唯 彼女の安全を確保をしたい、それだけの理由だった。

運の尽きか否か、目の前には誘拐犯等が好きそうな倉庫前。なんとなく其処に彼女が居そうな気がして行ったらAらしき悲鳴が聞こえた。
再び走り出し倉庫の扉を押し破るようにして突破すれば、見知らぬ男に腕を捕まれ壁に押し付けられているAが居た。
心做しか涙ぐんでいる。

「えん、せい……」

俺の助けを乞うようなAの瞳。
そこからは早かった。
Aをそいつから庇うように前に立ち、顔面を思いっきり殴りつけた。
すると相手は気絶した様で動かなくなった。





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