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「翔〜…、なぁ、暇、超暇〜っ!」
「…交番勤務のお巡りさんがそんなんでいいわけ?」
例のシガレット事件(?)のあと、なんだかんだで仲良くなった俺たち。
…というか、一方的に絡んでる俺。
そんな俺に、ウザそうにあしらいつつも交番に来てくれる高校生、櫻井翔は、地元でも有名な進学校の3年生だ。
翔の髪は、出会った頃と変わらず、太陽に透けてキラキラ輝く金色だった。
「…翔、何でお前金髪なの?」
「あ?」
「いや、だって、翔って真面目だろ?話せば話すほど、チャラいイメージ無くなってくんだけど」
「…別に、うちの学校、染髪OKだし。それに…」
翔はチラ、と俺を見て、目が合うと、慌ててそっぽを向いた。
…何でだ?
「…お前も金髪だろ。警官が金髪なことと比べたら、俺なんて大したことねぇじゃん」
そう、俺の髪も、翔に負けず劣らず、金に輝いていた。
「偉い人に怒られたりしねぇの?」
翔が、俺より背が高いくせに、無駄に大きい目で覗きこんでくる。
…コイツ、ほんと可愛い顔してんだよなぁ…。
「んや、まぁ、確かに目は痛いけど、別に出世したいわけでもないし、金髪にしたかったんだもん」
俺がそう言うと、翔は目を真ん丸に開いて、「なんだそれ」ってケラケラ笑ってた。
その顔に、なんか心臓の辺りがきゅっと縮まった気がした。
…何でだ?
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作者名:salt_* | 作成日時:2017年8月29日 20時