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話せるようになったとはいえこの距離は心臓に悪い。
いつも瑠姫くんや景瑚くんがくっついてくるのとでは訳が違う。相手は柾哉くんだもん…
可愛く撮れたね〜と写真を見せながら私の顔を覗き込む彼はなんとも思ってなさそうだから、これが彼の普通なんだろうな。
戸惑っちゃった私が恥ずかしいや…
柾「次はね、INIのポーズで撮りたい」
『どうするの?』
柾「えっとね〜じゃあ左手で親指立てて?
そうそう。…で、はい」
言われるがままにグッドポーズを取れば、そこに柾哉くんの右手がくっついて完成らしい。
なるほど、これがINIポーズ。
撮っているうちに楽しくなって、何枚も写真を撮った。
撮るたびに褒めてくれるの、恥ずかしいけどお兄ちゃんみたいで嬉しいな…なんて。
話してなかっただけで素敵な人ばかりなのかもしれないし、これからINIの人たちとも交流できるかな
柾「撮ってくれてありがとう〜めっちゃ嬉しい」
『私も、嬉しい。また撮ろうね』
柾「…こりゃ過保護にもなるなぁ。
アヤちゃん、写真送るし連絡先教えて?」
『あ、うん!』
スマホを出して緑のアイコンを起動させて
さて交換するぞ、というところで
手からスマホが消えた。
蓮「…な〜にしよると?アヤ」
『えっ?!…あ、蓮くん』
蓮「いつのまにそんなに近くなったと?柾哉とくっつきすぎ、離れなさい」
『蓮くんともこれくらいじゃ、』
蓮「俺はいいのー!」
用事が終わったのか戻ってきた蓮くんがなぜかぷりぷり怒って、これでもかというくらいぴったりくっついて座ってきた。
柾哉くんと蓮くんに挟まれるなんてどんな状況?
なんだなんだ、やきもちなのかな。
蓮くんも柾哉くんと仲良いもんね。
『心配しなくても、柾哉くんを取ったりしないからね』
蓮「何を言いよんアヤ、柾哉はどうでもええんよ」
柾「おい!笑
アヤちゃんはもう俺と仲良くなったもんね〜?」
蓮「うちの子取ったら怖いけんね?奨くんが」
柾「それは怖い」
『…なにそれ笑』
なんだかんだ仲良い彼らのやりとりが面白くて笑ったら、つられて2人も笑った。
たまにはここに来るのも悪くないかな、
また来てみよっと。
柾「…で、連絡先交換しよ?」
蓮「ダメ」
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作者名:らん | 作成日時:2021年9月20日 4時