久しぶりのしょうの声 ページ36
※Aside
_______
ある日のお昼のこうくんとのLINE。
こうごめん先に謝っとく。
Aえ?
こう多分…いずれわかる…。
何を言うてるんか分からなかった。
(え…もしかして…)
悪い予感がした。
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しょうしょうです。こうにもらった。ちゃんと話しませんか
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悪い予感が当たった。
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Aあ、そっか、
しょう今日の夜とか、通話できん?
Aわかった。
しょうからのLINEを返す手が震える。
幼なじみだと、好きな人だと分かっていても、遠い存在というレッテルが貼り付いて離れない。
しょうまた連絡するわ
A待ってます
何を話したらいいんだろう。
どう彼と接すればいいんだろう。
そんなことばかり考える。
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しょう今、話せる?
この瞬間が来てしまった。
Aうん、
そう返すと、すぐにスマホの画面に大きくしょうという文字と電話に出るボタンがうつされた。
ふぅと、ひとつ息を吐いて通話ボタンを押す。
「もしもし」
し「もしもし、A?」
「うん、そうやで」
し「ごめんな、急に」
「全然」
し「…」
「…」
沈黙が流れる。
きっと言葉をさぐっているんだろう。
し「元気にしてた?」
「うん、めっちゃ元気」
し「良かった」
「すずしょうと、見てるで。凄いなぁ、」
し「お、ありがと。それなりに頑張ってる」
「幼なじみやと思えへん。笑」
し「…俺はAから離れたりせんから。昔も今も同じ距離にいるから」
「え?」
し「俺を避けないで…」
「…っ」
し「イベント来てたんやってな、ずっと会いたかった」
「…私も会いたかったよ」
し「ならなんで…!」
「ごめん…。遠い存在に感じちゃうんよ」
し「違う」
「…ごめん。」
し「俺の気持ち…知っててそう言ってるん…?」
「え?」
し「俺は昔から、ずっと…」
「やめて」
し「え?」
「しょうにはたくさんのファンがおる。今私に構ってる余裕なんかあるの?」
し「それは…」
しょうがすごく忙しいのはわかってた。
私もこんなこと言いたくない、けど、こうでもしないと自分の気持ちが溢れてしまいそうで。
どうしようもなかった。
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作者名:とちもち | 作成日時:2022年11月20日 19時