喧嘩 ページ34
※しょうside
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それからというものあまりスマホに没頭しないこうがスマホを気にしだし、夜はタップ音がずっと編集部屋に響く日も増えていった。
それが影響して、編集の速度も落ちていた。
原因はあのLINEの相手だろうなということは勘づいていた。
そしてある日、何気なく聞いてみたんだ。
し｢なぁ、こう｣
こ｢ん…？｣
し｢最近毎日話しとん誰なん｣
こ｢え？｣
し｢彼女？｣
こ｢いや別にそういうのじゃない｣
し｢頻度考えなや｣
こ｢…｣
し｢最近YouTubeの方手つけれてないやろ｣
こ｢…まぁ｣
し｢まぁ…じゃあかへんのやで。俺らは普通の人とはちゃうんやから。｣
こ｢…俺そんなん望んでない｣
し｢え？｣
こ｢お兄は俺らが最近人気になってきて、ちょっと舞い上がっとんちゃん？｣
し｢何言うてんな、｣
こ｢だから今みたいに普通の人とはちゃうとか言えるんやろ？｣
し｢ちゃうて｣
こ｢なんもちゃうくないやんけ！俺らはYouTubeに動画投稿しとるだけのタダの一般人やて！！他の人とも違わへん。一緒やて。｣
し｢…なぁ、こう。数字が増えてきた伸びてきたってことは俺らに期待されとるってことなんやで？｣
こ｢そういうとこやで｣
し｢え？｣
こ｢だからAちゃんにも距離置かれとんやろ｣
し｢は、？｣
こ｢…｣
Aという名前を出したあと、あっと言うように息を呑んだこうは、うつむいた。
し｢Aと連絡とっとんか…？｣
こ｢…｣
し｢なぁ答えろや｣
俺は感情を抑えることが出来ず、こうの元までいって、肩を掴んでしまった。
(なんでこうがAと…？え？)
頭が追いつかない。
こ｢…｣
し｢おま、俺の気持ち嫉妬ってそんなことしとんか、？｣
こ｢ちゃう…｣
し｢ほんならなんで「俺やっておなじ気持ちやねん!!!
し｢え？｣
こ｢ずっとAちゃんは憧れやったけど、イベントの時あってからこうやって話して、俺も気になっとんねん｣
し｢…｣
こんな日が来ると思わなかった。
弟と同じ人を好きになる…なんて。
恋愛は人間関係を壊していく。
その言葉を身に染みて感じた。
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作者名：とちもち | 作成日時：2022年11月20日 19時
