私たちの過去 ページ12
それから、しょうと私との関係性は変わらないものの私としょうの心の距離は近づいて行ったように感じた。
だけど、今度は2人で遊ぼな、という約束は叶うことは無かった。
中学2年になってすぐ、私の親の転勤が決まり、大阪から京都へ引っ越すことになってしまった。
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引越し当日…
しょうの家の近くの大きな桜の木の下で最後に会おうと言って話していた時の話。
「なぁ、ほんまに行くん…?」
「うん。ごめん。」
「俺、Aにずっとつたえたいことあってん」
「…その話はやめよう」
「なんでや、」
「またいつか、会った時に聞かせてや」
「え…?」
「しょうの前で泣いてお別れしたくないの、」
そういうと、しょうの目から静かに一滴涙がこぼれた。
「それに、京都やし近いからあえるで、まぁ、市内に住むわけちゃうでそんな簡単には会えんけど…」
「…A、約束しよう」
「ん?」
「お互い高校卒業したら、4月1日、この桜の木の下で会おう。」
「…分かった。」
「約束やで、」
「うん、約束。」
──────
そうして、私たちはお互いに握手をして、その木を後にした。
それが私たちの最後。
これが、2人の過去のお話。
───────
どうも作者です!
やっと過去編が終わりました〜!ここから現代編に入っていきます!!
これからも暖かい目で読んでくれると嬉しいです😭
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作者名:とちもち | 作成日時:2022年11月20日 19時