one of the most popular actress〜9〜

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茜音｢あーっと･･･真緒、ごめん、ちょっとだけ上行ってて貰ってもいい？｣

真緒｢え？･･･うん、わかった。｣

新藤｢･･･息子さん、ですか。｣

真緒の姿が見えなくなると、新藤さんがコソッと私に聞いた。

茜音｢はい。今年20歳になるんです。｣

大塚｢･･･あの事件のことは？｣

茜音｢まだ･･･下にもう1人高校生の娘がいるんですけど、どちらにも話してなくて。｣

新藤｢思春期のお子さんには辛いかもしれませんね。｣

茜音｢でも、事実としてちゃんと伝えなきゃと思ってます。純は悪くないし。新しい会社で、頑張ってるし。｣

大塚｢･･･そうですか。それで、本題なんですけど。あの事件で、原田祐樹は有罪判決を下され、宮原純に罪を擦り付けたこともあって懲役7年という判決になったのはご存知ですか。｣

茜音｢はい。ニュースで見ました。｣

大塚｢実は、ずっと坂田さん･･･じゃねぇや、宮原さんにはお伝えしなきゃとは思ってたんですけど･･･原田祐樹、刑務所の中で死んでたんですよね。｣

茜音｢えっ？｣

新藤｢死因は窒息死、現場の状況から見て自 殺の可能性が高いとされています。｣

茜音｢･･･なんで、報道されなかったんですか。｣

大塚｢それはちょっと。守秘義務ってのがありますし。｣

新藤｢でも、こちらとしてももう10年捜査してるんですけど、色々わかんないことが多くて。動機とか、凶器とか、犯行時刻とか。死んだのが原田祐樹なんで、あの事件が関係してる可能性が高いって言って俺達も捜査に加わったんですけどね。･･･なんか、思い当たったりしねぇかなってことで、こんな平日の朝に突然お邪魔させて貰いました。｣

茜音｢祐樹くんが、自 殺･･･そうですか。｣

祐樹くんは純と私を陥れた張本人で、多少恨んではいるけど私にとってはやっぱり元カレで･･･祐樹くんのことをほんとに好きだった時期はあったから、その本人が死んだとなるとショックが大きい。

茜音｢･･･計画が失敗したから、なんですかね。祐樹くんが私たちを陥れようとしたのは、私と純への復讐で･･･純を犯人に仕立てあげて逮捕させたところまでは計画通りだったけど、最終的に計画が狂って自分が真犯人であることがバレて、逮捕されて･･･何もかも、どうでもよくなった、とか。｣

大塚｢何もかもどうでもよくなって死んだとしたら、妻も一緒に殺しますかね。｣

茜音｢えっ、奥さんも亡くなったんですか？｣

大塚｢はい。原田祐樹と同じ死に方でした。｣

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