映画５ ページ29
「あ、すみません。僕この後バイトがあるので先に失礼させてもらいますね」
そういや夕方からバイトって言ってたな。
「そうなんだ。今日は突然お邪魔しちゃってごめんね」
「いえ、とんでもないです。楽しかったです。
あ、これコーヒー代…」
そう言って財布からお金を出そうとすると
「いいからいいから。ここは私が奢るよ。デートの邪魔しちゃったお詫びさせて」
スリョンがにこやかに断った。
「すみません。それじゃお言葉に甘えて…。」
ジミンちゃんが丁寧にペコっと頭を下げた。
「今日は遅くなるから先に寝ててね」
「うん、バイト頑張ってね」
最後に私とスリョンににこっと笑顔を向けてからお店を出て行った。
「はー…さすがアイドル志望だっただけあるね。イケメンだ」
「だよね！イケメンな上に可愛いとかほんとやばいよね！」
うんうん、と同意しているとスリョンが呆れたように私を見た。
「あんたもなかなかやるよね…
見ず知らずの8つも年下の男いきなり住まわせるなんてさ」
「うん…私も自分でびっくりしてる。
普通ありえないよね…」
改めて第三者から言われると本当にとんでもないことをしたよなと実感する。
「でもジミンくんがいい子でよかったね」
「ほんとにね！」
もし悪いやつだったら一体どうなっていたことか…。
「こうやって休日は2人でよく出かけるの？」
「あ、そうだね。買い出しもよく付き合ってくれるしだいたい2人で過ごしてるかも」
そう答えるとスリョンが少し難しい顔をした。
「仲良いのはわかるけど…あんた大事なこと忘れちゃダメだよ？」
「へ？」
スリョンが真面目な表情で私を見つめる。
「ジミンくんがまだハタチの未来ある若者だってことよ」
「未来ある若者…」
「そ。私達はもう20代も終わりかけだしそれなりに楽しんできたけどさ、あの子はまさにこれからじゃん？」
確かにその通りだ。
「養ってあげてるとは言っても、ジミンくんのプライベートは大事にしてあげなきゃいけないと思うよ」
スリョンの言葉が心にグサっと刺さった。
本当に、その通りだ。
ジミンちゃんといるのが楽しいからと言って、つい彼の優しさに甘えてしまっていた気がする。
「スリョン…どうしよう。私めっちゃジミンちゃんのプライベート奪ってたかも」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1821人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もりぞう(プロフ) - すみれさん» ありがとうございます！！嬉しいです(^^) (5月31日 11時) (
レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 素敵なお話ですね。 (5月19日 18時) (レス) @page28 id: edc49f412e (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - miiさん» コメントありがとうございます！好きと言ってもらえてとても嬉しいです(^^) (2021年8月18日 20時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - はい、好きー (2021年8月18日 7時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - けろるさん» コメありがとうございます！最高過ぎなどと言ってもらえて本当嬉しいです(〃ω〃)これからも頑張りますー(*´∇｀*)よろしくお願いします！ (2019年2月25日 22時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もりぞう
| 作成日時：2019年2月3日 20時
