映画２ ページ26
ん？もしかして私のことか？
女の子4「違うんじゃない？年上っぽいし」
女の子3「あ、確かに。お姉さんかな」
うん…。そうですよね。わかります。
シビアだけどとても的確なその反応にぐうの音も出ない。
「ヌナ？どうしたのボーッとして」
「あっ、ごめん！何でもない」
そう言ってにこっと笑うとジミンちゃんも目を細めた。
「それじゃ行こっか」
「うん！」
いつものように彼が私の手を握る。
その瞬間、例の女の子達にざわめきが起こった。
すみません、私みたいなアラサー女がこんな可愛いジミンちゃんとお手手繋いでしまって。
いたたまれない気持ちになりつつそそくさとその場を後にした。
あとどうでもいいけど、私ジミンちゃんの「行こっか」って言うのすごい好き。
そして映画館に着くと早速飲み物を買って座席に着いた。
「映画なんて久しぶりだなー」
ジミンちゃんがキョロキョロと周りを見渡した。
「そうなんだ。私結構好きでよく1人でも観に来るんだ」
「へぇ。今日は1人じゃなくてよかったの？」
「あ…ジミンちゃん誘うことしか頭になかった」
チケットを2枚手にした時点ですでに彼の顔が浮かんでいた気がする。
「ふふ、そうなんだ。嬉しい…」
そう言ってにっこり微笑むと肘掛けに置いていた手にジミンちゃんの手がそっと重なった。
薄暗いところでそんな風に触れられるとなんだかどきどきしてくる。
「えへへ…」
照れ笑いで返すのがやっとだった。
映画の内容は恋人同士が最後は離れ離れになるいわゆる悲恋ものなんだけど…
恋人役の男の子の雰囲気がどことなくジミンちゃんに似ている気がして、すっかり感情移入してしまった私はラストのお別れのシーンの頃にはボロボロに号泣していた。
「うう……ぐすっ……」
「ヌナ大丈夫？」
エンドロールが流れ始めてもまだ涙が止まらない私を心配そうにジミンちゃんが覗き込む。
私こんな涙もろかったっけ？
年のせいかな…。
「う…ごめ……」
ハンカチで涙を拭いながら顔を上げるとにこっと微笑んで頭を撫でてくれた。
「映画に感動して泣いちゃうなんて、ヌナはほんとピュアだね」
「や…いつもはそんな泣かないんだけど…
なんか…あの男の子がジミンちゃんに似てて…」
「僕？」
彼は目を丸くして驚いた。
「もしジミンちゃんとお別れすることになったらと思ったら……悲しすぎて……」
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もりぞう(プロフ) - すみれさん» ありがとうございます！！嬉しいです(^^) (5月31日 11時) (
レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 素敵なお話ですね。 (5月19日 18時) (レス) @page28 id: edc49f412e (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - miiさん» コメントありがとうございます！好きと言ってもらえてとても嬉しいです(^^) (2021年8月18日 20時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - はい、好きー (2021年8月18日 7時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - けろるさん» コメありがとうございます！最高過ぎなどと言ってもらえて本当嬉しいです(〃ω〃)これからも頑張りますー(*´∇｀*)よろしくお願いします！ (2019年2月25日 22時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もりぞう
| 作成日時：2019年2月3日 20時
