君を助けたい２ ページ3
そう言って立ち上がったもののフラついてすぐにソファーに倒れた。
「大丈夫！？」
心配で駆け寄るとかなり頭が痛いのか額を押さえている。
「すみませ…。さっきから頭がガンガンして」
「相当酔ってたもんね。お水入れてくるから横になってて」
「ありがと…ございます」
そう言って辛そうに体を横たえた。
「お水飲める？」
「はい…」
口元にグラスを持っていき傾けてあげた。
「二日酔いの薬あるけど飲む？」
「あ…ください」
それから薬を飲んでしばらくすると、少しマシになったようでゆっくりと体を起こした。
「ありがとうございます…」
「いえいえ。顔色が少しよくなったね」
そう言うと彼は微かに微笑んだ。
うーん。やっぱりこの子すごくイケメンだ。
「あのさ…昨日ね、あなた家がないって言ってたんだけど、あれは嘘だよね？」
帰る場所がちゃんとあるのかが気になっていた。
「いえ、本当です」
「え、でもじゃあ…どこで生活してるの？」
つい突っ込んで聞いてしまう。
立ち入ったことだったかなと思ったのもつかの間
「友達のところか…あとは、女の人のところに泊めてもらったり」
彼があまりにもサラッと言ってのけたので私は開いた口が塞がらなかった。
お、女の人…だと？
「えっと…それは彼女さんってことかな？」
「いえ違います。何人かいるので」
事もなげに言われ私の方が頭が痛くなってきた。
ただただ驚いていると、なぜそんな生活をするようになったのかを話してくれた。
彼は2ヶ月ほど前までアイドルデビューを目指して芸能事務所の練習生をしていたらしい。
そしていよいよデビューかと思われた矢先、不運にもグループの選抜から外されてしまったというのだ。
現在20歳だという彼は今後数年はボーイズグループを作る予定のない事務所で練習生を続けてもデビューの可能性は低いだろうと考えた。
悩んだ末にアイドルではなくバックダンサーとしてやっていく道を選ぶことにした。
事務所にも意向を伝え籍はそのまま置いてもらえることになったらしい。
しかしながら、華々しくデビューしたかつての仲間達と今までと同じように生活を共にするわけにもいかず宿舎を出た彼は、それ以来家々を渡り歩く生活をしているということだった。
「それは…大変だったねぇ…」
もう何と言ったらいいかわからないくらい彼が不憫に思えた。
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もりぞう(プロフ) - すみれさん» ありがとうございます！！嬉しいです(^^) (5月31日 11時) (
レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 素敵なお話ですね。 (5月19日 18時) (レス) @page28 id: edc49f412e (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - miiさん» コメントありがとうございます！好きと言ってもらえてとても嬉しいです(^^) (2021年8月18日 20時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - はい、好きー (2021年8月18日 7時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - けろるさん» コメありがとうございます！最高過ぎなどと言ってもらえて本当嬉しいです(〃ω〃)これからも頑張りますー(*´∇｀*)よろしくお願いします！ (2019年2月25日 22時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もりぞう
| 作成日時：2019年2月3日 20時
