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- No side -
高速道路を使ってようやく着いた空港を、全力疾走で息も絶え絶えの状態で走る。
早朝ではあるが人はちらほらといて、皆 不思議そうにAのことを見つめていた。
髪の毛は乱れ、額には汗が光り、まるでコンビニに行くような格好で走っていれば、注目の的にもなるだろう。
「 ちょっと！ 見送りはここまでですよ！？ 」
定められた規則は守る…当たり前のことを当たり前のようにしてきたAだったが、係員の声を無視して保安検査場を突っ切った。
朝早く人は全く並んでいなかったが、小柄な少女の素早い動きに係員は追いつくことが出来ず、伸ばした手は空を切る。
「 レオくんっ！！！ 」
やがて、探し人の背を見つけた。
衝動のままにこの場所まで走ってきたAの勘は何一つとして間違っておらず、そこにレオはいた。
三度 名を呼んだところでようやくレオは振り向いたが、その表情はとても悲しげなものだった。
「 スワは…おれを見つけるのが得意だな 」
「 はぁ、っ… 」
苦しそうに息を吸っては吐いてを繰り返しているAの前に、レオはゆっくりと歩み寄る。
「 あの時も 」
『 風邪ひくよ 』
「 あの時も 」
『 大丈夫!? 無理に話さないで、ゆっくり息吐いて! 』
「 あの時も 」
『 海を見ていたの? 』
気がつけばレオの隣にはいつだってAがいた。
二人の間には確かに絆が存在していて、レオ自身、彼女なら信用できると思い傍にいた。
情が湧いてしまえば離れがたくなると分かっていても、彼女の隣は心地よく、過ごす時間が幸せだった。
「 …レオくん、どうして？ 」
「 誰もおれのことを知らないところで、羽を伸ばしてくるんだ 」
その言葉には「 どうして話してくれなかったの 」という意味が込められていたのだろうが、それを分かっていながらレオは海外へ発つ理由を述べた。
いつの日かレオがどこか遠くへいってしまったときは待っていると約束したAも、深くは追求しなかった。
だから笑顔で送り出そう。
そう思いようやく落ち着いたAは口を開いたが、
「 行かないでっ……！！ 」
いつもの冷静さを保つことが出来ず、涙とともに本音が盛れる。
「 っ、 」
その言葉にレオは細い手首を掴んで強く抱き寄せた。
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ここち(プロフ) - momoさん» momoさんコメントありがとうございます！ 自己満小説になっていないかと思っていたので、そういった意見をいただけて本当に嬉しいです。とても励みになります。これからもよろしくお願いします。 (2021年10月3日 14時) (
レス) id: c2fb8c431e (このIDを非表示/違反報告)
momo - めっっっちゃ好みです。。。Knights大好きだし話の展開っていうかもう色々ドストライクすぎてイッキ読みしてしまった、、あと泉くんイケメンすぎて惚れました…続き凄く楽しみです！更新頑張って下さい！！ (2021年10月3日 1時) (レス) id: d97a5a4175 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリ | 作成日時：2021年9月23日 4時
