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『まずその前に、その人に容易く触らないで』



先程よりももっと睨みを利かせると空気を読んだのか、男は素直に童磨の腕を離してくれた。意外。

だけど馬鹿な女共は私の言葉を無視して童磨の元に近づいていく。


童磨は苦笑いで適当にあしらってるけど、おい。




『…』



……いけない、落ち着かないと。
こんな事でいちいち怒っていては器が小さい鬼だと思われてしまう。

童磨の隣に立たせて貰ってるんだから余裕のある強い鬼にならないと。




「んー……どうしようか、A?」




童磨の困り顔。

くそ、困らせやがって…



『…、』



早く帰りたい私はもう一度女を睨んでみると
女はきゃー怖い!と叫んで男たちの後ろに隠れた。

最初からそこに居てくれよ。





『最初に突っかかって来たのは貴方達なんだからね』



童磨の困った表情を見てイライラが収まらなくなってしまった私は男達にちょっとずつ近づいていく。






幸い、この近くには路地裏があって誰もいなさそうだしそこに連れ込んで…



「A」




童磨にポンッ、と肩に手を置かれ名前を呼ばれて立ち止まった私は童磨の顔を見上げる。



「瞳孔が開いてるよ。落ち着いて」



ね?と微笑む童磨を見て、チクチクしていた心が段々ポカポカしてきた。じわじわと温まっていく感覚。



『童磨が言うなら仕方ない』





童磨に忠実な私は彼に止められ男どもを殺しにかかっていた手を素直に止めた。



男共は怯えた様子で抱き合ってる。
仲良いな。(違う)




そんな男達を一瞥してまた帰路につこうとしたとき、
「ま、待てよ!」と、まだ懲りないのか私たちを呼び止める男の声。





「面倒くさいなァ、死にたいの?」


『えっ?』




童磨がハラリと扇を開く。
その表情は笑っているけど何処か恐ろしい。

童磨も若干怒ってるのか?





「…殺せるもんならやってみろよ!!」


そう言って私の元に走ってきた男は私を引っ張り、首に小刀を当てがった。




『斬れるもんなら斬ってみろよ』



私も真似をして言ってみた。
どうせ斬れない、手が震えてる

人を殺したことがないんだろう。




「……ホント、癪に障る事をするよねぇ
離してくれる?」



その鋭い歯を見せて笑った童磨は扇を振るとその男の腕はいとも簡単に切り落とされた。

男から解放された私。
童磨がわざわざ斬らなくても抜け出せなんだけど…




「さあさ、次は誰かな?」


普段は無闇矢鱈に人を殺さないのに。珍しい。

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おもち(プロフ) - ゆめふひさん» そうなんですよッッッッ!!?下心丸出し仲間ですね!!!(o´艸`) (2019年12月16日 21時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
ゆめふひ - 実はお互いに、鬼だから.........。と思っているけどその感情にきずいてないだけなんですね!!素敵(///ω///)抱かれたいわ(照)(いつもの下心) (2019年12月16日 21時) (レス) id: 027152ac96 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - ももさん» わわわわかってくれたんですか……!!!?感激すぎる……゚(゚´Д`゚)゚。ですよねですよね!!?(自分で言う)こんな童磨萌えるなぁと思いましてッッ!!! (2019年12月16日 21時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
もも - 「取られたから」ってヤバイ!!(独占欲…)そんな素晴らしい言葉があったとは!! 離れた時間が愛を育てる感じがたまらないですね(>_<) (2019年12月16日 19時) (レス) id: 059a63c2b5 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - setuna7014さん» あぁぁぁあ!!!!(汚い高音)本当ですね!!!!間違えてます!!ありがとうございますッッ!!!!(〃▽〃) (2019年12月14日 19時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おもち | 作成日時:2019年12月1日 20時

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