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「いいから早く退け、死にたくねェならよォ」




そう言いながら男の肩を掴み押しのけたのは
顔や腕など、肌にたくさん傷のある凶悪面な男だった。




そしてその男は私の正体に気付いている。
だとしたら手練か……もしくは柱か。



この香り……稀血?






「……んで昼間っから鬼がいやがんだ」



そう言うと抜刀し、私に刃先を向ける。





『な、なんのことでしょうか……』



「無駄だ。分かってんだぜ」





凶悪面の男は怪しく笑う。
鬼狩りにこんな怖い人がいるの?





『……あ、そう。まぁどうでもいいや』



「……ふん」





急変した私の態度には別に驚いてはいない様子。
うーん……この気配はやっぱり柱かな?

こんな所で会ってしまうなんて。





『ねぇ、前にさ、毒を使う元剣士に会ったんだけど
柱に毒を使う剣士って居たよね。

その継子だったのかな?』



「お前に話すことは何もねェ」





私と柱の会話についていけない様子のさっきのしつこい男。


そんな男を背後に隠した柱は私に近づいてくる。






また道のど真ん中で刀なんて出して……
警官呼ばれても知らないからね?





「お前ら鬼は死にやがれ!!」




刀を首スレスレに振られ、間一髪それを避ける。
やっぱりこいつは柱だ。

危ないところだったな






『私今、戦いたくないんだよね。』



私がそう言うと私の手に持たれている荷物に目を向けた柱。




「そうかよォ
んなの知ったこっちゃねェよ」




次から次へと攻撃され、私もそろそろ術を使ってしまおうかと思った


けど、



よく考えたらここは街。
人をたくさん殺してしまう事になるだろう

それは何か嫌なんだよねぇ



……だから、屋根に登ることにした。





ほんと、いつの間にこんなに人間に甘くなってしまったんだろう、私。





「オラ、避けてばかりかよ!?」


『わっ……、ちょっと着物が、』





また首を狙われ、それを避けた瞬間だった。




後ろから殺気。






『っ……!』






その殺気を感じられた事で、後ろからのもう一人の剣士の攻撃も間一髪避けられた。


そして、また傷だらけの男の手が私の頭上を掠める。





『二人いるなんて聞いてないよ?』



「言うわけねェだろ」




いつの間にか街を行き交う人間の姿は無くなっていて、ここに居るのは余裕な笑みを浮かべる凶悪面の男と私の後ろにいるもう一人の剣士、そして私だけだ。

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おもち(プロフ) - るみさん» おおお……!!!コメントありがとうございます……ッッ!!!こちらこそ感謝です……っ゚(゚´Д`゚)゚。 (2020年1月4日 15時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
るみ - 今ここまで読んで見ましたが……私の想像以上に最高の作品でした!!書いてくれた作者さんありがとうございます!! (2020年1月4日 13時) (レス) id: b36153d67a (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - クラゲさん» ヒビが……(´・ω・`) (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - うささん» そそそそそんなに!!!?滅相もない!!!(;▽;)嬉しいですぅぅぅぅぅありがとうございますぅぅう!!!!゚(゚´Д`゚)゚。 (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - paopaoman217さん» え!?ありがとうございますっっ!!!!ヽ(;▽;)ノ更新待っててくださいね〜!!(≧▽≦) (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おもち | 作成日時:2019年11月17日 23時

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