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あれから毎日、私の一日は童磨に頂いた簪をうっとり眺める事から始まった。


そんな生活をもう何日も繰り返し過ごしている。





そしてそれは今日も。





「……見飽きないの?」



『全然!!もう一生見ていたい……』





そんな私に童磨がムスッとして、
「そういう事なら取り上げるよ?」
なんて、とんでもない事を言い出す。




ダメだ、それだけは阻止しなければ。






『今すぐ身につけます』



「ん、それでよし」




ニコリと笑った童磨。

そんな童磨に私も何かお返しがしたくて、
今日は街に行くことにした。

もちろん、童磨には許可を得ている。


でも童磨に渡すものを買いに、とは言ってない。
驚かせたいんだよね。






「A、最近そればっかり見てるから
俺暇なんだよねぇ」



童磨が振り返り様そう言う。
あぁ、我が教祖様はなんて尊いんだ。




『大丈夫、私の頭の中はいつも童磨の事でいっぱいだから』




自信満々に胸を張ってそう言うと苦笑いされてしまう。「逆に安心できないんだけど…」なんて言って。



それでも童磨はかっこいい。






『じゃあ、そろそろ行こうかな』




昼間のうちに買い物は済ませたい
日が暮れてくると店が閉まってしまうから。

簪はもちろん身に付け、羽織を肩にかける。







「行ってらっしゃい」



準備も整ったところで玄関まで向かうと、
童磨が玄関の日の当たらない場所まで来て見送ってくれた。





そんな童磨に私も笑顔で手を振り返す。



するともっと嬉しそうに彼は笑った。

……本当、前は何であんなに冷たかったのかなってくらい、とても優しい笑顔で。







『……ふふ、喜んでくれるかなぁ。』








私はこう見えて、一度ある甘味処で働いていた事がある。


童磨に初めは反対されていたけれど、
私が毎日のように童磨にお願いするからしぶしぶ許してくれた。


そしてその店で働いて貯めたお金を童磨の為に使おうとずっと思ってた。






『うふふふふ、ついに使う時が来たぜっ』






髪を結って街へ出掛けるのは初めてだから何だか楽しみ。





私は鬼だけど、普通に乙女なのだ。

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おもち(プロフ) - るみさん» おおお……!!!コメントありがとうございます……ッッ!!!こちらこそ感謝です……っ゚(゚´Д`゚)゚。 (2020年1月4日 15時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
るみ - 今ここまで読んで見ましたが……私の想像以上に最高の作品でした!!書いてくれた作者さんありがとうございます!! (2020年1月4日 13時) (レス) id: b36153d67a (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - クラゲさん» ヒビが……(´・ω・`) (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - うささん» そそそそそんなに!!!?滅相もない!!!(;▽;)嬉しいですぅぅぅぅぅありがとうございますぅぅう!!!!゚(゚´Д`゚)゚。 (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - paopaoman217さん» え!?ありがとうございますっっ!!!!ヽ(;▽;)ノ更新待っててくださいね〜!!(≧▽≦) (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おもち | 作成日時:2019年11月17日 23時

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