【鬼滅の刃】彼をどうしても振り向かせたい 弐【童磨】

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「どうもしないさ！」



私の問いかけに歯を見せて笑った彼。
絶対何かする顔だ。




「相手は鬼？人間？……鬼殺隊かな？
もしかして女だったり？または犬……」



『いや女と犬はないから』




私をなんだと思ってるんだ。

しかも犬ってなんだ
どこから出てきたんだよ
一番関係ないだろそれ



『はい、当てられなかったね！残念！
この話は終了〜！』


「えー、つれないなぁ。
いいだろう？教えてくれよ」




子犬のような眼差しで私を見つめてくるもんだから思わず言ってしまいそうになるけど、頬を抓って我慢する。



「じゃあ、鬼か人間かだけでも教えて欲しいなぁ」


『……し、仕方ないなぁ？』




ダメだ、この人はかっこ可愛すぎる。あ、鬼か。

童磨の魅力に心が負けてしまった私はその問いかけに答えることにした。

仕方ない、童磨が魅力的すぎるのが悪いんだ。




『鬼です』


「誰？？？」


『もう言わない』



鬼か人間かだれ教えれば終了なのだ！！
もう私は何も言わない！！



「猗窩座殿か…？それとも黒死牟殿……？
いや、もしかしたらあの方かもしれない……」


ブツブツと呟きながら考え込む童磨を見て思わず笑みが零れてしまう。




血塗れの体を洗いたいのと着物を取り替えたいので
部屋を出ていこうとした私だったが、童磨に呼び止められる。

そして襟首を掴んで後ろに引っ張ってきたかと思いきや、何故かそのまま抱きしめられてしまった。




「待ってよ、どこに行くんだい？」



からの耳元で囁くイケボ。
え、無意識？キツい。





『ッゲホァッ……！』



「え、何！？なんで血を吐くの！？
あっ、もしかして毒がまだ……」



毒の心配してくれるとか何それ嬉しい。
しかも可愛い。

っていうかこれ貴方のせいだからね。



ひんやりとした童磨の体温が背中に伝わってきて、反対に私の体温が上昇する。

童磨の体は本当に冷たいなぁ。
夏とか抱きついたら気持ちいいよね




「A、体熱いね」


『お風呂行ってきますね！？』


「いきなり！？」



この人と長く居すぎると危険だ。
密着したままなんてもっと危ない、私の心臓が。



でも、嬉しかったり。




熱った顔を隠すようにして童磨の腕からすり抜けると


「湯浴みの後、またここに来てよ。
今度は俺と月を見に行こう」


なんて、童磨からお声がかかる。

私、こんな幸せを味わっていいのだろうか？
前まではこんな事無かったのに、童磨から誘われるだなんて。

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