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「あれ、急に黙り込んでどうしたんだい?A」
何も感じていないような表情で彼は笑う。
『ッ……』
「……っ、Aちゃ……!?」
これは、私の童磨に対する小さな反抗だった。
『ん、』
「っ!」
覆い被さるおじさんを引っ張り、口付けた。
足を開いたままの状態で、童磨に見せつけるように。
「……っ、限界だ!」
おじさんは私の胸元に巻いたサラシまで取ろうとした
それはさすがに止めるよね。
「痛っ!」
『あ、ごめんなさい』
おじさんの手を止める時、どうやら私の爪で引っ掻いてしまったようだ。
怪我をさせたけど堕姫に怒られないかな?
相手は人間だし、どうでもいいよね?
「あんな男は放っておいて、楽しもう。
見せつけよう!」
『え、ちょ、私は……』
お遊びもここまで、
男を離そうとした時だった。
男の頭が、消し飛んだ。
速すぎて見えなかった。
何が起こった?
遅れて私を襲いくる猛烈な殺気。
『っ……?童、磨………』
「……」
相変わらず不気味な笑みを浮かべる彼、
でもその笑みはいつもの笑みとは違うように思う。
対の鉄扇をチラつかせながら未だに起き上がっていない私にゆっくりと近づいてくる。
殺される……ッ
咄嗟に目を瞑った
__が、その瞬間、口を塞がれた。
『__ッ!?』
思わず目を開けると目が合った。
その目はどこか楽しそうに細められている。
「……君はここが何する場所か知ってて来たの?
じゃないと今の男と “そんな事” しないよね」
返事をする間もなく、再び這わせられる唇。
口を噛まれ、血の味がする。
何だか、荒くて苦しい接吻だ
離してもらうため、足を童磨の腰に絡みつける。
そう簡単にはいかないだろうけど、骨を折ろうと。
「わぁ、積極的だね!
こういう体勢、そういう事してるみたいじゃない?」
『ッ……!』
無理だ、この人には勝てない
「俺はね、怒ってるんだよ。すごく」
急に放たれる殺気にちょっと怯んでしまった。
私の唇から流れる血を吸う彼はどこか艶かしい。
「……ふふ、綺麗だね
でもその首についてる跡が気に食わない」
そう言われた瞬間、首の左の方をむしり取られた。
かなり痛いけど、童磨になら。
何されてもよかった。
「痛がらないの?」
『痛いけど、童磨が相手だから』
彼はもっと楽しそうに笑った。
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永眠@神作のコメ欄に浮上 - 今更だけど一章のコメ欄にきたぜよ!!←← きたついでに懐かしの一章をまた見て行くわ♪二章でも早いうちにコメするねっっっっ (2020年1月6日 22時) (レス) id: de5541b525 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 秋刀魚大好きなエメラルドさん» いやそれな!!!です!!!!!萌えますよね……(((o(*゚▽゚*)o))) (2019年12月17日 1時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
秋刀魚大好きなエメラルド - 両片思い…とてもすこ(クソデカボイス) (2019年12月17日 0時) (レス) id: 8b9d7d7154 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - ももさん» それいいっすね賛成です( ̄∀ ̄)イケメンな教祖様がいるので毎日極楽ですねっっ(o´艸`) (2019年11月18日 22時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
もも - おもちさん» きゃーっ!!それは凄い私得!! 信者同盟結びませんか?(^.^) (2019年11月16日 12時) (レス) id: 059a63c2b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2019年11月6日 23時