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目が覚めるとそこには誰もいなかった。
『……あれ』
私、善逸と同じ布団で寝ていなかったっけ?
炭治郎と伊之助はどこ?
「起きた?」
ちょっと待ってよ
なんで目の前にこいつがいるの?
『……あ、れ』
腕も足も全部、鎖で縛られていて動けない
『……なんで、』
「あの黄色いやつの腕の中で、大事そうに抱かれて眠っていたね。
あの男は殺してしまおうかと思ったけど
ちょっと痛めつけてやろうと思って」
『信次郎、』
「違う違う違う
俺はもうそんな名前は捨てた
俺の名前は凶迷だよ」
……お前、下限の参じゃ無かったの?
目のその数字は何?
___“零” って?
「やっと気付いた?
俺はもう上弦でも下弦でもない
新しい存在
お前のために変わったんだ
君のために」
『ッ__!?』
吐き気がする。
って今何て言った?
“下弦” でも
“上弦” でもない?
上弦“だった”って事?
ありえない、
そんな
「俺は唯一の存在
あのお方にも認められた!」
私の反応を見ると凶迷はツボに入ったように
歯を見せて笑いだした。
『……私をどうしたいの?』
「手に入れたい」
即答!!
何こいつやっぱり頭おかしいわ
何なんだよ
テンパる私を他所に目の前の男は不気味に笑いながら
次にこう言った。
「心配せずとも返してあげるよ
あの4人の所にでも行けばいい」
『……は……?』
私の鎖を解く。
それは丁寧に、優しく。
「…………“楽しんで” きてね」
楽しんできてね、?
何、それ
意味わか…………
凶迷が再び歯を見せて笑ったのを最後に
視界が真っ暗になった。
ーーー
「君も性格が悪いねぇ」
「……童磨様。
俺はただ、あの子の悲しみを少しでも減らそうと思っただけですよ
あの黄色い男のせいであの子は悲しい思いばかりしていた。それはきっと今もだ!!
だから、解放してあげるんだ」
「…………へぇ?」
1人で興奮する凶迷を相手に
童磨は心底どうでも良さそうに答えた。
ただ、Aの怯える表情、善逸を想っている時の表情が童磨の脳裏にこびりついて離れなかった。
「……参加したいなぁ
でも我慢だ」
そんな事を呟きながら。
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るーあ - ガチめに泣きました…もう…一生読んでられます…最高です…(語彙力無) (2019年12月25日 20時) (レス) id: e490d5357b (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - Mahtaさん» そうですそうです!!!小説の力をお借りして下弦の参のみを復活させました〜!他の加減はもう居ないです……だがしかし。実は彼、下弦ではなく……。おっと、ネタバレになってしまうのでここら辺で!!(o´艸`) (2019年12月14日 19時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
Mahta(プロフ) - あれ台詞あってない気がする(今更) (2019年12月14日 19時) (レス) id: 7a57e948cf (このIDを非表示/違反報告)
Mahta(プロフ) - 下弦の参って原作ではあれっすよね?ほしさんが声当ててるあの人、、、「ダメだ、、、おしまいだ!心は読まれ、肯定しても否定しても○される」の人ですよね?けどあれですよね!小説の力d(( (2019年12月14日 19時) (レス) id: 7a57e948cf (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 美夏さん» なななななんですとおおぉ!!?嬉しいです!!!!更新だいぶ遅れてますね(´・ω・`)今週中には更新したいと思いますので!!(((o(*゚▽゚*)o))) (2019年12月11日 22時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2019年10月20日 23時