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列車に乗ってしばらくすると、何やら推理ゲームのようなものが始まったみたい。
コナンくんたちと一緒に来てみれば、丁度犯行現場が行われているタイミングだった。
「犯人、追いかけましょう!」
「逃がさねーぞ!」
みんなはけっこうやる気だけど、私は推理とか、そういう難しいものは苦手。
決められた処理しか出来ないパソコンを相手にする方が得意分野だ。
「あれ、Aちゃん行かないの?」
『うん…ちょっと疲れちゃって』
「じゃあ俺はAちゃんに…」
『コナンくん、行ってきなよ。こういうの好きなんでしょ?』
どうしても私を見張っておきたいのか何だか知らないけど、そう言ったコナンくんをスルーして私はみんなに背を向ける。
一体何を考えてるか分からないし…ちょっと気味悪い。
「またあとでねー!」
歩美ちゃんに手を振り、私はみんなと別行動。
特にすることもないから、蘭お姉さんたちのところに行こうかと思ったが
さっきコナンくんたちが行った方向がそうだったので辞めた。
真純お姉さんとお話してみたいんだけどなあ…
そんなことを考えながら歩いていて、前から人が来ていることに気付かなかった。
『わっ!』
案の定ぶつかって、私はよろける。
だけど尻もちをつく前に持ち上げられた。
「ごめんね、大丈夫かい?」
倒れる前に私を持ち上げたのは、眼鏡をかけた優しそうな男の人。
こくんと頷けば、その人はゆっくりと下ろしてくれた。
「君、よくコナン君たちと一緒に居る子だね」
『…コナンくんのこと、知ってるの?』
「あぁ。元太くんたちや、阿笠博士のことも知っているよ。…でも、君とは初めましてかな?笹森Aちゃん」
名前を言う限り、みんなが私のことをこの人に話したことがあるんだろう。
でもこの人……初めましてじゃない気がする。どこかで会ったような雰囲気がした。
『名前、は?』
「僕は沖矢昴。博士の家の隣に住まわせてもらってる、大学生だよ」
阿笠博士の隣に住んでたんだ…知らなかった。
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泉 - いつか続き見たいです! (2023年1月4日 20時) (レス) @page41 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
四葉 - ………なんか変な終わり方 (2020年4月16日 23時) (レス) id: d4c94e9a80 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - なんか、可愛い (2019年6月8日 9時) (レス) id: 8fa060f4ff (このIDを非表示/違反報告)
南 雲 。(プロフ) - レンちゃんがコナン好きってこともすごく伝わる内容でした。 (2019年6月7日 23時) (レス) id: cf49f61a0c (このIDを非表示/違反報告)
南 雲 。(プロフ) - 言葉の繋げ方が相変わらず上手すぎてうらやまるやまです。 (2019年6月7日 23時) (レス) id: cf49f61a0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤月セレン | 作成日時:2019年6月3日 0時