小さなハッカー【名探偵コナン】 (ページ31)

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そして数日後。

学校への帰り道、私とコナンくんたちはいつも通りの道を歩いていた。

「いよいよ明日、ですね！」

「うん！楽しみだね、ミステリートレイン」

「どんな感じなんだろーな？」

少し前を行く歩美ちゃんたち3人の会話を聞きながら、そういえばもう明日か、と思い出す。

ベルモットやバーボンに、ミステリートレインのことは言ってないけど…大丈夫だよね。近頃、私のところに任務は入ってないし。

それに…最近、ベルモットもバーボンも何かと忙しいのか、居ないことが多い。

つまんないし、寂しい。

2人でこそこそ話すことも増えてた。だから、私も2人に言わないで行っちゃうもんね…！

「…笹森さん？」

『えっ？なに？哀ちゃん』

「、いいえ。何か考え込んでるみたいだったから」

『…何でもないよ』

哀ちゃんにそう言い、彼女の顔を見る。

前から思ってた。哀ちゃんにどこか既視感を覚える…誰かに似てるのかな。

そしてぼうっとしていて、私は道に転がっていた石に気付かず、足をとられた。

『わっ…！』

「っ…と、大丈夫か？」

完全に転けると思った私。

でも、横に居たコナンくんが地面に倒れる前に支えてくれた。

『あ…ありがとう』

「ううん、どういたしまして」

思わずお礼を言ったけど、びっくりした。

あんな急なことにすぐ反応して支えることができるなんて…やっぱり、ずっと見られてる？

なんで…？

その時、私は何かを感じた。

『…ごめん、用事あるから先行くね』

「そっか！じゃあAちゃん、また明日ー！」

そう言った歩美ちゃんに手を振り返し、私はみんなが見えないところまで走っていく。

何かを感じる。

それは何となく＿＿勘というやつだろう。

私は、服の襟の下に手を当てた。

『……』

何かに触れ、私はそれを取る。

白くて丸い……盗聴器だ。

いつ。誰が。

そう思ったけど、私はさっきの転けそうになったときを思い出した。

『…コナンくん？』

バレないと思ったのか。

それより、なんで私にこれを？

笹森Aではなく、テネシーの影が出てくるのが自分でも分かる。

組織のことがバレた？でも、組織(私たち)がやってることは別に悪いことじゃない。盗聴器なんて仕掛ける理由あるかな。

一応ベルモットに言おうかと考えたが、辞めた。

言う必要ないや。

私は無言で、その場で盗聴器を踏み潰した。

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