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目を開けると、真っ青になっている老兵と、床にはその老兵のものと思われる右手が転がっている。
「もう大丈夫です。ご安心ください、姫」
『た、タクス…』
目の前には剣を持ったスパルタクスの背中があり、私はその背中に隠れた。
「す、スパルタクス様…！これは誤解でして、」
「…“A様へ危害を加えた者は極刑”…教えて貰わなかったか？新兵」
焦った老兵の声と、確かな怒りをスパルタクスから感じる。
すると、わなわなと老兵が震え出したかと思うとカッと目を見開いた。その視線はタクスの後ろに居る私に向けられていて、ビクッと肩が震える。
「ここまで来て…諦めてたまるかぁ！！！」
老兵がぐわっと走り出し、しかしタクスは冷静に剣を振った。
剣が一瞬で老兵の至る所を突き刺した後、それを私から見えないようにタクスが目の前に立ち塞がる。
「姫、怪我はありませんか？」
『うん…大丈夫。ありがとう』
「当然です。…急所は外したのでまだ彼は生きていますが、死よりも苦しい重い罰が待っているでしょう。姫を危険に晒したのですから」
今日はもう部屋へお戻りになってください、とタクスは言い私の背中を優しく押す。
怖かったのもあり、私は素直に部屋に戻る為足を動かした。
「部屋までお送りします。姫はゆっくり休んでください」
『…タクス、いつも慕ってくれるのは嬉しいんだけど…私は姫なんかじゃないよ』
「今更何を仰いますか、姫は姫です。それ以上でもそれ以下でもありません」
姫って呼び方、恥ずかしいんだよな…
もう慣れてしまったけど。そう思いながら部屋へ向かった。
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檸檬 - 性癖ドンピシャ。やばい、好きすぎて昇天しそう……あ、おそらきれーい。茶番はさておき、kn王の溺愛（）っぷりも夢主ちゃんが無自覚に堕ちてるところも文章としてのレベルが高くて凄く読みやすい作品になってました！これからも応援します！！（長文失礼しました。） (2021年8月17日 0時) (
レス) id: 92e2da3c03 (このIDを非表示/違反報告)
ぴくぴく - 凄く好みです更新頑張ってください! (2021年8月16日 11時) (レス) id: 27565d6148 (このIDを非表示/違反報告)
懐中電灯 - ん゛ん゛好きです(唐突)更新頑張ってください！ (2021年8月15日 23時) (レス) id: 1e8e7af11e (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち - めちゃくちゃ好みの作品です…！作者様の無理のない程度で更新楽しみにしております！ (2021年8月15日 21時) (レス) id: 15807a80a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるぽろう - ういいいいいい好きです… (2021年8月15日 16時) (レス) id: 7fbb50c056 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤月セレン
| 作成日時：2021年8月15日 1時
