【鬼滅の刃】存在がうるさい。

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『あ、大丈夫だよ。心の中では派手野郎って呼んでるから』

｢やめろよそれ！？せめて派手な宇髄天元様にしろ｣

『せめてのレベルがおかしすぎないか？？？』





『まあ確かに長いとは思ってたけど』と呟けば、派手野郎は｢うーん｣と唸った。そんなに呼び名重要？





｢いいの思いついたぞ！派手に師範とかどうだ？本当は祭りの神とかでもいいんだけどよォ｣

『却下』

｢だから師範って呼べって！お前これでも俺の継子だろーが｣

『……んー、師範ねえ。うん短いからそれでいいよ』

｢軽ぃな……｣





自分で呼ばせといて結構気に入ったようで、呼べ呼べ！と言ってくる派手野郎は無視。

と、突然鎹鴉が頭をつついてきた。おま！どこから飛んで来た！？





『ハゲるからやめろ』

｢遊馬A！初仕事ダ！心シテカカレェ！｣

『え？早くね？』

｢東二アル街二向カエー！｣

『えぇ』





鎹鴉がとてつもなく急かしてくるもんだから、早急に隊服に着替えた。これは動きやすい。

2本の刀を持って、嫁トリオが作ってくれた羽織を着て準備完了。

羽織は要望を聞かれたからあんまり明るくない生地でお願いしますと言ったら、派手野郎にもっとド派手にしろ！と口出しされた。

そのため紺生地に金色の幾何学(きかがく)模様が施された羽織を作ってくれた。嫁トリオ優秀すぎ。私の嫁にならない？



そして屋敷を出る直前、派手野郎は私を呼び止めた。





｢さっきの質問だけどよ、俺はド派手に生き残って欲しい。あとは昨夜言った通りだ｣

『……は？昨日のこと覚えてんの？』

｢当たり前だ｣

『(まっまじか)』





なんで昨日変なこと話したんだ私！？今頃になって後悔が込み上げてくる。

……あれだよな、過去を戒めにってやつ。





｢遊馬A！ジャレアッテナイデ早ク行ケ！！｣

『どこをどう見たらじゃれあってんだよ！？そんな急かさなくても行くって！』





そして最終選別に行く前のとき同様、宇髄家の皆様に見送られた。

前と違うのは、こんな私でも死ぬなと言ってくれた鋼鐵塚さんの心がこもった2本の刀があることだった。





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