【鬼滅の刃】視界がうるさい。

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何はともあれずっとここにいる訳ではない。

明日は朝から夜まで働かせてもらうし、今日は早く寝させてもらおう。

晩飯を食べ終えそれを伝えて居間を出ようとすると、私が開けるより先に居間の戸が開かれた。





『うおっ』

｢あー？ガキか俺は疲れたんだよどきやがれ｣

『お、お疲れ様です』





目の前には朝の派手さがちょっと失われ、なんか不機嫌な宇髄天元。

額当てはとれ、ところどころに原因不明の傷ができている。見た目的にただ切られたって訳じゃなさそうだ。

なんとなく乙どぅえええす！的なことを言ってみたがガン無視された。泣いた。嘘だけど。

つーか血の匂いがすごい。血の匂いは慣れたからなんとも思わないけど何してきたんだよ！？！？



宇髄天元の傷ついた体を見た嫁3人は顔の色を変えて駆け寄る。

3人は慌てて血を拭く手拭いを用意したり風呂を沸かしに行ったりと忙しそうだ。

一応宇髄天元にも明日からのことを伝えようと思ってまだこの部屋に残っていたんだけど……言うタイミング完全に失った。

なんか空気がピリピリしてんだもん。流石に言えねぇわ。



嫁3人は派手野郎に忙しそうだから、台所に行き途中になっていた食器洗いをすることにした。





｢……1人、死なせちまった｣





少しすると居間から聞こえてきた悲痛な声に一瞬手が止まる。

恐らく任務でのことなんだろう。内容は全く分からないが。1人、たった1人死なせただけなのに、あんなに真剣になれるのか。





『(私とあの人たちとでは感じる他人の命の重みが、全然違うんだろうな)』





嫁3人が宇髄天元に励ましの言葉をかけるのが耳に入る。

これは私が口挟んだらダメなやつだわ。



しばらくして食器も洗い終え、やることがなくなった私はひっそりと居間を出て、寝かせてもらってる部屋に移動した。

そして刀を傍において、静かに眠りについた。






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