【鬼滅の刃】視界がうるさい。

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『(こいつらめんっどくせー！)』






私を取り囲む男3人を見て、思わず舌打ちをしそうになるがなんとか堪え笑顔を向ける。

今日は昨日に引き続き“ハズレ”の日だな畜生。



とある日の正午過ぎ。

幼く可愛い少女である私、遊馬Aはチャラそうな男3人に絡まれていた。ごめんなさい嘘ですただのクソガキです。





｢君お腹空いてるんでしょ？｣

｢名前なんて言うのー？｣

『えーっと、遊馬Aって言います！』

｢Aちゃんご飯ご馳走してあげるからさ、ついてきなよ｣





ニヤニヤしてくる野郎共を見て反吐が出そうになる。

あのな……てめぇら下心あるのなんかバレバレなんだよ。今日はガキが釣れたぜわーい！ってか？

バレないとでも思ってんの？ガキだからって舐められてんのめっちゃ腹立つ！舐めんなクソ野郎うう！！！



なんて言う本音は腹の底の底に隠して、立てかけた中指も反対の手でなんとか抑えて、愛想笑いを浮かべる(必死)。





今の状況を簡潔に説明するとだな。

ある理由から一生帰る気のない家出を始めて約2ヶ月が経過。

誠に悲しいことに！知り合いや友達すらいない私は！！泊まらせてくれたり働かせてくれたりする宛もなく！！！通りすがりの人に声をかけては飯を恵んでもらってその日を食い繋いでいく日々を過ごしていた。



なんか……自分でポジティブに言っといて自分に突き刺さった……。現実突き付けられてショック死しそう。

2日飯を食えないことなんてもう慣れたもんだ。が、今回はやばい。まじでやばい。

もう3日も飯を食っていない！唯一の希望だった水も今日の朝尽きたしな……。



で、飯をタダで恵んでもらうときにある作戦を実行するのだが今回はドえらい奴が引っかかってきやがった。

その作戦というのはズバリ！

道に蹲って声をかけてもらって『食べるものを恵んでください』(見た目が優しそうな人には『なんでもしますから』を付け加えるときもある)とお願いしてその日を乗り越えよう作戦である。失敗中だけどな！



この2ヶ月の家出経験からして集団で寄って来るのは怪しい。男だけなら尚怪しい。

そんな奴らが引っかかってきたから今日はハズレの日である。





『(……それにしてもどうしようか。これついて行ったら絶対なんかされるパティーンのやつ)』





こいつらに付いて行くかどうかひたすら迷っていると、お腹がぐぅーと音をたてた。ジーザスタイミングの悪さよ……。





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