愛され雪女。 (ページ8)

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不仲？ページ8

渡辺side

冬和とラジオ収録中。

天羽｢ラジオネーム、ぽむぽむさんからです。昔、なべあもは不仲だったんじゃないかとファンの間で噂になっていました。おお(笑)｣

こんなお便りが来た。これ読んでいいのかって思いながら聞いてたけど。

天羽｢でも最近はすごく仲良さそうにしているので、何かきっかけがあったのかなと思っています。よかったら教えてください！とのことですけど…｣

確かに、前は雑誌でもペアで撮影することもほぼなかったし、プライベートで遊びに行くこともなかった。

天羽｢えっと、どうする？話します？でも全部言ったら長くなりそう…｣

冬和は説明するのが下手だから、俺が代わりに話すことにした。

渡辺｢いいよ、じゃあ俺が話す｣

あれはSnow Manが結成されてすぐの頃。

宮舘｢翔太、冬和と話さないの？｣

渡辺｢うん…。何て話しかけたらいいか分からなくて｣

他のメンバーはすぐ冬和と仲良くなれたのに、俺だけは冬和と距離があった。

別に冬和のことを嫌いなわけじゃなかった。

むしろ仲良くなりたい。そう思ってたのに、なかなか素直になれなかっただけ。

結成してからしばらく経ったある日、練習が終わって帰ろうとしていた時だった。

宮舘｢あれ、翔太タオルは？｣

渡辺｢えっ？あ、忘れてきた…。ごめん取ってくるわ｣

一緒に帰る涼太を外で待たせて、レッスン場へ引き返した。

廊下を小走りしていると、向こうから冬和が走ってきた。

天羽｢あ、翔太くん！これ…｣

冬和が渡してくれたのは、俺が忘れたタオル。

渡辺｢ありがとう。…まだ残ってたの？｣

天羽｢うん、確認したいところがあって｣

肩を上下させながら、柔らかく微笑む。

でもその表情は疲れきっていた。