【WT】この恋を思い出にしたくなくて【Kr】 (ページ1)

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『先輩すきです！！』

｢はいはい｣

私は高校1年生。運動も勉強も苦手だが、人と話すことが大好きで自分で言うのも何だが友達は多い方だと思う。
部活なんか入ってなくていつものメンバーで学校帰りにカラオケ行ったりプリ撮りに行ったりと忙しなくも幸せな生活を送っていた。

とある地域のとある学校。
いつもと同じように時間が流れる私の時を一瞬止めたある出来事。

それは私の不注意から始まったものだった。

『それほんとにいってんのー？』
《えがちだってー！》
移動教室のため廊下を歩いていた私達。
ほぼ脊髄で話しているような会話やちょっと際どい噂まで。友達と話していると時間を忘れる。
階段の下り部分へ差し掛かった時
当然会話に気を取られて周りが見えていないわけで

『え、』

背中に大きな衝撃。
視界が揺らいで足が浮いた。

《え？！A？！》
友達の叫ぶ声。
重力により意図せず地面へと進んでいくのを感じて
私は落ちているのだと知った。
相変わらず頭の回転は遅いらしい。

もうどうすることも出来ないし、せめてもの抵抗で目をつぶってみることにした。
最後に見えたのは、黄色の……なにあれ髪？

「え、」