意識して!5 ページ6
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「もう!何してるんですか!悪化したらどうするんです!」
愚痴愚痴と言いながらタオルを取り替えてくれるるぅと先輩…。私が風邪をひいてしまったため、わざわざ朝早くからきてくれたらしい。
るぅと先輩のジャージはお兄ちゃんが返してくれた。
『す、すみません…』
「僕はいいんですよ?後で辛くなるのは赤宮ちゃんですし」
『うっ』
「でも風邪をごねらせたらどうなりますかね?授業は遅れてついていけなくなり、無駄な時間は多くなる。辛い中1人で過ごさないといけないんです」
正論だらけの後追いをズバズバと言われ、私はグゥの音もで無くなってしまい、黙りこくってしまう。
莉犬も甘い!もっとギリギリまで見張っておいてください!と叱られていたため、こちらを睨むように見てくる。ごめん、なんか。
「ちゃんと、寝れますか?」
『………だって、お兄ちゃんいないし。寂しいし…暇だし……』
莉「そうかもしれないけど仕方ないだろ〜?ついていてやりたいけど学校があるし…授業ノートはBちゃんに聞いとくからさ、今日はゆっくり寝な?」
『…わかってる』
結局ジャージ借りたって風邪引くし、なんなら超絶暇。ご飯は朝お母さんが作ってくれた冷たいお弁当を1人で食べるんだ。
熱があるせいかお兄ちゃんに甘くなってしまうんだ。
莉「てか俺の代わりがゲームかよ」
『うん』
莉「少しは返答に困れ」
まぁまぁ、と言ってタオルの水が入ったバケツを置いてきていたるぅと先輩が戻ってきた。
キッチンにお邪魔しちゃってごめんね、というとお兄ちゃんがありがとうと返事をする。
そのまま私の前にしゃがみこんだ。
莉「じゃあ兄ちゃん達そろそろ行くな?」
「…ちゃんと寝るんですよ?」
『……わかりました』
「よし。ふふ、おやすみなさい」
そう言って小さな子供にやるみたいに優しくおでこを撫でられた。お兄ちゃんと一緒に立ち上がって何事も無かったかのように2人は部屋をあとにした。
触れられたおでこがまだ熱い、きっとこれは風邪のせい。そうなら悪化している気がする。
少女漫画でよくあるように布団にくるまって私は足をバタバタさせた。次の日風邪は治ったけれどその日はドキドキが止まらなく、全然寝付けなかった。
『……おでこ…洗えないじゃん……///』
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スズ(プロフ) - ころん先生とるぅとくんの話が見たいです!面白かったです! (2019年6月4日 19時) (レス) id: b86545f9d0 (このIDを非表示/違反報告)
涼音(プロフ) - あきいろさん» ありがとうございます!たのしみにしていますね! (2019年6月1日 21時) (レス) id: 8e8fc6a313 (このIDを非表示/違反報告)
あきいろ(プロフ) - 涼音さん» 一応完結しましたので、暁のヨナの方中心に書いて参ります。その間間に時間が空きましたら書かせていただきます(●´▽`●) (2019年6月1日 18時) (レス) id: 4c49ffa433 (このIDを非表示/違反報告)
涼音(プロフ) - ハッピーエンドありがとうございます!付き合った後とかも見てみたいです!よろしければお願いします! (2019年6月1日 17時) (レス) id: 8e8fc6a313 (このIDを非表示/違反報告)
あきいろ(プロフ) - り とさん» 初コメいらっしゃい!リクエストありがとうございます!HAPPYEND後日出しますね (2019年5月31日 23時) (レス) id: 4c49ffa433 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あきいろ | 作成日時:2019年5月2日 11時