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泣き止んで、落ち着いて
お兄さんにタオルを渡されながら
「提案があるんだけど」と話を切り出された。
髭切「僕と結婚しようか」
A「……えっ？？」
髭切「子供、1人では育てきれないだろう？」
膝丸くんともよりを戻すことは難しい。
もうあまり好かれていないんだから
こちらから話しかけることすら厳しい。
お兄さんを仲介してよりを戻すのもどうかと思う。
それを考慮した結果
お兄さんの発言に至ったのだという。
髭切「利用していいよ。
僕も君を利用したい」
A「私を？」
髭切「最近親に結婚の事を言われるようになったんだよね」
A「大丈夫、なんですか？」
弟の元カノと結婚って、と続けると
けらけらと笑って
困ったように眉を下げた。
髭切「なんか言われるかもね」
A「迷惑、かけられないです」
髭切「迷惑なんかじゃないよ」
そう言ったお兄さんは
そっと私のお腹に右手を当てて
左手は私の手を優しく握って
私の目を見ながらふわり、と微笑んだ。
髭切「諦めたくないんだ。
妹になるはずだった君の事も、
甥か姪になるはずだったお腹の子も」
A「なんで、そこまで良くしてくれるんですか」
髭切「君はもう、僕の大切な人の1人だから」
止まったはずの涙がまた溢れかけた。
うまく声が出なくて
ただ唇が震える。
甘えても良いのか不安だったけれど
髭切「……いいかい？
ここには、君のお腹には、僕との子供がいる
結婚して、2人で育てよう」
もはや拒否権などない。
縋ったのは私。
『大切にする』
言い終わったのと同時に
こくり、と私の首が縦に揺れた。
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美葵 - 面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2022年12月13日 20時) (
レス) id: 1084734db6 (このIDを非表示/違反報告)
万(プロフ) - すっごくドキドキしながら見てます…！！ 続き楽しみにしてます！ (2022年12月6日 10時) (レス) @page11 id: be844da8b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こまめ | 作成日時：2019年12月25日 0時
