綻び始めたジンクスを、もう一度固く結び直そうか。 ページ31
前もいった通りこういうのはちょっと苦手だ。
海外でもあったけど案外みんな軽い感じで甘い言葉を言って、はい終わり、みたいなのが多いから。
グルグルといつもとは使い道の違う脳ミソを回してみても、こういう時の対処法は脳内データには入っていなかった。
軽くあしらって逆上させるのはよくないと前に学んだからね。
携帯の番号教えてとかメアド教えてとか次々に出てくる男の子達の言葉に遂には走って逃げてやろうか、と無謀な策が浮かんだ頃。
バキッ！ドガッ！ドコ！
「ギャッ」「ヴッ！」「ガッ！」
突然三者三様の悲鳴を上げて倒れた不良達に吃驚する。
え…？
「僕の並盛で軟派な行為をするなんていい度胸だね」
キラリと光るどこかで見たことのあるそれを振い、ピチャリと赤を飛ばした少年。
一応。一応だが、研究内容的に、血は慣れているわけで…
今助けて貰ったこの現状で、私は怖がればいいのかありがたく思えばいいのか。
正当防衛とは言えないほど殴り飛ばしてくれた少年は、不良たちでハッキリ見えなかったであろう私に視線を向ける。
刃物を彷彿とさせるその綺麗な漆黒の瞳が私を捉えた途端に、瞠目した。
あれ？どこかで…
首を傾げる私にフラリと一歩近づいた少年は、ゆっくりとその薄い唇を開いた。
え、なんて？
吐息を吐き出すだけになったそれに怪訝な顔をする私の手を軽く掬い上げた少年は、さらに身を寄せてくる。
え、え、え？なに？
急展開に固まった私を遂に抱き締めるように背に手を回した少年は、耳元で囁くようにやっとその言葉を発してくれた。
「A…」
チラリと見えた首もとには可愛らしい針ネズミが揺れていた。
綻び始めたジンクスを、もう一度固く結び直そうか。
体と共に成長した情は消えるどころか甘やかに。→←綻び始めたジンクスを、もう一度固く結び直そうか。
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サラダ(プロフ) - シオンさん» こちらこそ自分勝手に更新止まってしまって申し訳ないです。ただいま書いては書き直してを繰り返してますのでお見せできる文章になりましたらどうかお楽しみください！コメントありがとうございました！ (2019年9月22日 16時) (
レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 続きが気になります！自分勝手かもしれませんが、どうか更新よろしくお願いします。 (2019年9月17日 1時) (レス) id: 8d841be347 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます！ページもいっぱいになったので次は3章に入っていきます！もう少々お待ち下さい！ (2019年8月6日 15時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - とても面白くて一度に読んでしまいました。 続きが気になる…！(>ω<*) (2019年8月3日 18時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - きさん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません！分岐…考えたこともありませんでしたがそういうのもありですね！落ちは私のなかでは既にきまっていたようなものだったので、私が出来る限りで挑戦させていただきたいと思います！ (2019年6月29日 13時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラダ | 作成日時：2019年3月13日 19時
