戯れにならない言葉遊びだね。 ページ28
エストラーネオファミリー。
数年前に壊滅したマフィアのファミリーで、禁弾の開発や怪しげな研究内容が裏で囁かれていたのをまだ幼少の頃に耳に挟んだことがある。
マフィア内の状勢など関わることもないと思っていたのであまりわからないけど、研究チームが興味を示したこともあり研究内容は書類上に纏められている。
残念ながら全ての情報があるわけではなく、永久的に葬られたものもあるみたいだ。
「これ、被験者多すぎでは…？」
「ああ、人身売買の組織ともしっかり繋がっていたみたいだからな」
番号で綴られた被験者リストの中で、目につく番号はもちろんない。
「珍しいな…お前の趣味か？」
「関係はしていますけど…それだけでは無くてですね」
視線をさ迷わせる私を見たヴェルデさんは、興味があるのかないのかすぐに目の前のパソコンに目を向ける。
「ほぼ生き残りはいないが、最近少しきな臭い話が出てきている」
「え？」
確認したわけではないがな、クイと眼鏡を押し上げる。
パソコンディスプレイの光が眼鏡に反射して妙に物々しい雰囲気がでていた。
「エストラーネオの被験者であった三人と、他五人がヴィンディチェの牢獄から脱獄を図ったらしい」
「ヴィンディチェって確か、法で裁けないものを裁くっていうあの？」
にわかにしか知らない知識だが、関わってはいけないということは重々承知している。
「あんなところから脱獄って…」
「今もどこかに潜伏しているらしいが…調べるか？」
「…いや、いいです」
これは知りたくなかった情報だ、あり得る、というよりはほぼ確定かもしれない。
頬をひきつらせる。
「面倒事に首を突っ込むなよ」
「勿論です」
もう一度チラリと私を見たヴェルデさんは、どうやら一応心配はしてくれているらしい。
もともと面倒事は私が一番避けていきたいことなので、今回のはあれだ、うん。
「記憶を植え付けるような人工眼球…ってこと何ですかね」
「これのことか？六道輪廻」
ヴェルデさんは興味が出てきたのか、素早くパソコン上に詳細を出してくれた。
「そう、それです」
作為的にと思えるほどその研究過程の概要が極端に少ないそれを見て、あたりか、と眉間にシワを寄せる。
『…六道君…生まれ変わりって信じる？』
『…六つの輪廻なら、"
戯れにならない言葉遊びだね。
綻び始めたジンクスを、もう一度固く結び直そうか。→←狡賢く生きてきた私はやっぱり弱虫だ。
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サラダ(プロフ) - シオンさん» こちらこそ自分勝手に更新止まってしまって申し訳ないです。ただいま書いては書き直してを繰り返してますのでお見せできる文章になりましたらどうかお楽しみください！コメントありがとうございました！ (2019年9月22日 16時) (
レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 続きが気になります！自分勝手かもしれませんが、どうか更新よろしくお願いします。 (2019年9月17日 1時) (レス) id: 8d841be347 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます！ページもいっぱいになったので次は3章に入っていきます！もう少々お待ち下さい！ (2019年8月6日 15時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - とても面白くて一度に読んでしまいました。 続きが気になる…！(>ω<*) (2019年8月3日 18時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - きさん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません！分岐…考えたこともありませんでしたがそういうのもありですね！落ちは私のなかでは既にきまっていたようなものだったので、私が出来る限りで挑戦させていただきたいと思います！ (2019年6月29日 13時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラダ | 作成日時：2019年3月13日 19時
