7話。 ページ9
「青宮 Aさんですか?」
突然、自分以外の者がいないはずのこの部屋に
自分の物ではない声が響いた。
怖くは、なかった。
だから布団から顔を出し、部屋を見渡す。
が、誰もいない。
おかしいと思いながら上を向くと
宙ぶらりんになっている男がいた。
『……誰?』
「珍しい。叫ばないんだー。」
『いや、別に。』
『さすがー、
──────殺人鬼に殺されかけただけある。』
『!』
どうしてこいつが知っている。
私の過去はほんの1部の者しか知らないはずだ。
こんな誰だかも分からないやつが知っているはずなんてない。
『あんた、なに?』
「俺?俺は人間界で言ったら……
死神。
かな。」
『……死神?』
「うん。
実は俺、あんたを殺しに来ました。
まあ、正確にはまだ殺さないんだけどね。
あんたの契約死神が俺になったんだよねー。
だから俺は、あんたの過去も未来も全部知ってる。
3ヶ月後にはあんたを殺さないとなんだよね。」
『……殺してくれるの?』
「うん。」
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作者名:立花 花泣 | 作成日時:2017年2月26日 5時