修羅場 ページ29
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律「…春野さん、今日何かあるの?」
『え!??ど、どうして!?!』
律「なんか、身体こわばってるし、そんな感じの口調だから?」
『そ、そんな感じって何!??』
律「…」
いや誤魔化すのはやめよう…お察しの通り今日は部活日。つまり今日の部活が終われば、光原先輩から返事がきます。
どんど構えるつもりだったのに、こんな有様なんて…自分で自分が情けない…泣
『きちゃうんだよなぁ…部活の時間』
律「…行きたくないの?」
『行きたい!行きたいよ?でも…』
律「じゃあ…僕とどっかいく?」
『え…』
伺うように覗き込んだ紀元くんの、相変わらず長い前髪から、私を見つめる目──。ドキリ、と音がした。
『だ、駄目だよ!夏祭りの企画の企画、今日決まるから。だいたい紀元くん、バイトでしょ?』
律「まぁね。じゃあ僕、バスの時間だから行かなきゃ。また明日ね?」
『あ、うん。じゃあね!…私も行かなきゃ』
いつもより重い足取り…。この前までは「仕事に参加できるアーンド光原先輩に会えるー♡」って思ってたのになー…。恋って難しい…。
『ついちゃうんだよなぁ…部室。…お、お疲れ様でーす』
夏希「だから去年のようなことは起こらないよう、こちらでも配慮します!!」
「その配慮を何するのか教えてほしいの!!こっちとしては!!」
夏希「ですから先ほども申し上げた通り、メディアの規制も先輩たちににお願いしましたし、こちらでも裏方に回ってもらうよう伝えて了承もらってますから!」
部室の扉を開けると、そこには夏祭りの広報を担当する執行部の3年の先輩と、いつもは冷静で落ち着いたトーンで話す木村先輩が、大声をだして言い合っていた。
今まで見たことのない光景に扉のところでかたまってしまう。
「…。去年の二の舞にでもなったとしたら、来年からは学外の広報はなしだ。夏祭りの客はこの大学の学生のみにしてくれ。あんなの…主催への侮辱だ」
夏希「…。わかりました、学生執行部副部長として、お約束します」
去年の二の舞…?去年の夏祭りに、何かあったってこと?
木村先輩と言い合っていた3年の先輩は、椅子にドカッと座り携帯をいじりだした。木村先輩の表情が暗くなり、目線がさまよって…目があった。
夏希「あっ…お疲れ。入って大丈夫だから」
『は、はい…』
聞ける雰囲気じゃ、ないよね…。
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するってぇとそういうこと?→←案外、選択肢は少ない方が楽だったりする
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みびみやこ(プロフ) - チックタックさん» コメントありがとうございます!書きたいことが多すぎて中々発展しなくて申し訳ないのですが、そう言ってくださると嬉しいです!こだわっていきたいと思います!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月23日 18時) (レス) @page42 id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
チックタック - 話の内容がすごく作りこまれている! (2021年9月23日 14時) (レス) @page43 id: b901e895c9 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - みらいさん» 面白い!?!?ありがとうございます!少しずつではありますが進めていきます!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月17日 20時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
みらい - すごくおもしろいです!無理のない範囲で更新頑張ってください (2021年9月17日 20時) (レス) id: 942628a425 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - にら。さん» 返信遅くなり申し訳ございません。好きというコメントありがとうございます!これから定期的に更新していければと思いますので、読んで下さると嬉しいです!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月14日 18時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みびみやこ | 作成日時:2020年9月18日 23時