▷準備 ページ18
✤
『ふぅ…』
その後、屋敷内でお菓子や花、
お酒といったそれぞれの役割を進めていた俺たちは
社交界の会場に向かって準備を再開させた。
バレンタインの期間は至る所で
社交界が行われるのだから、
それは準備が大変なわけで。
テーブルのセッティング、料理の位置、
皿やカトラリーの数、参加者の人数確認、
楽器の調整や飾る花と様々な仕事を
指示されては執事全員でこなしていく。
花の飾り付けをしながら、
四つ折りにされた羊皮紙を開いて
今回の社交界の参加者人数の確認を眺めていた時だった。
「A、よそ見していると危ないよ？」
『あっ、すみませ…。
──フェネスさん！』
後ろから指摘をされて慌てて羊皮紙をしまい、
振り返ると困ったように笑うフェネスさんが居て、
これまでずっと仕事をしていて
表情が固まっていた俺の顔が綻んだ。
「羊皮紙を眺めながら作業をすると、
よそ見をして花を倒しちゃうこともあるし、
何より印象が悪くなっちゃうから、気を付けてね？」
『うっ…。す、すみません…』
「うん、分かってくれたなら良いんだよ」
この社会、本当に厳しいことだらけだから
一つでもミスを犯してしまえば、
俺達悪魔執事や主様、グロバナー家にとって
大きな損害になってしまう。
人数確認をしたくてつい見てしまったけれど、
お手洗いの時とか移動の時とか、
確かに、仕事中にやることでは無いな。
『(……そう言えば、フェネスさんとこうして喋るのも
なんだか久しぶりかも)』
屋敷内で見掛けた時は挨拶ぐらいはしているけど、
最近はフェネスさんは2階の執事達と
黒のお茶会の調査に行ってたし、
その後すぐ社交界の準備があったから懐かしい気分。
こうして注意をされるのも久しぶりだと思う。
『あっ』
「？どうしたの？」
『へへっ、フェネスさんと俺の衣装
帽子お揃いで嬉しいなって』
バレンタインでの衣装はそれぞれ皆基本色や
衣装生地はそれぞれ統一しているが、
リボンだったりアクセサリーの数だったりで
地味に違っている。
俺の胸元にあるフリルのリボンはとてもお気に入りで、
それが似合っていると思って制作してくれた
フルーレくんには本当に感謝しかない。
そして、俺が被っている帽子はツバが大きめで
お揃いのフェネスさんに帽子を指差して笑いかけた。
「あはは…。いつも思うけど、
Aってそういうところ本当に凄いよね」
『？』
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ﾊﾏﾁ(プロフ) - ぴりりさん» こちらこそ、素晴らしいリクエストありがとうございました🙏お気に召して頂けたら幸いです。 (1月1日 5時) (
レス) id: 864379f18b (このIDを非表示/違反報告)
ぴりり(プロフ) - とても良かったです！ありがとうございました！ (12月31日 7時) (レス) @page37 id: 8d252b53f2 (このIDを非表示/違反報告)
ﾊﾏﾁ(プロフ) - ぴりりさん» かしこまりました！キリの良いところで終わらせたいので、バレンタインイベントが終わってからの執筆になりますので、ご了承のほどお願い致します🙏 (12月22日 23時) (レス) id: 864379f18b (このIDを非表示/違反報告)
ぴりり(プロフ) - ラムリ×しょうは出来ますでしょうか？ (12月19日 7時) (レス) id: 8d252b53f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴりり(プロフ) - いえこちらこそすみません🙇 (12月19日 7時) (レス) id: 8d252b53f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はまち | 作成日時：2024年12月15日 23時
