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40、赤点 ページ42

切原side


ドクン、ドクンと俺の心臓がうるさく鼓動する。

先「_____________切原。」

先生に名前を呼ばれると俺はゆっくりと席を立った。

ぎこちない動作で教卓まで歩いて行くと先生から白い紙を渡された。

急いで席に戻ると恐る恐るその紙の右上を見る。

39点。

紙にはしっかりとそう示されていた。

切「よっしゃぁぁぁあ!!」

「切原うるせぇ。」

切「そこ!黙っとけ!!」

俺は見事に全教科赤点回避に成功したのだ。

やべぇ!!

中学ではじめて英語の赤点とんなかった!

やっぱA先輩のおかげか?

部活が楽しみだぜ!

俺は帰りの会が終わると同時にテニバを持って教室を飛び出し、部室に向かった。

俺はさっさと着替えると部室を出て先輩を探した。

A先輩はやっぱりもう練習準備を始めていた。

俺は全力で先輩のところまで走っていった。

切「A先輩!」

『ん?どうした?』

切「俺、赤点とんなかったっス!」

『おぉ、良かったじゃん。』

切「勉強教えてくれてありがとうございました!」

『別にそんなのいいよ。次からは出来るだけ自力でやりなよ。』

切「頑張りますっ!」









と、言うのがつい2週間前の出来事。

今は……

『アンタら本っ当にバカ。』

A先輩に怒られてます…

丸井先輩と正座させられて。

理由は簡単。

俺と丸井先輩が中間考査後に行われたありとあらゆる小テストで赤点をとり、追試になったからだ。

しかもその追試の日とせっかく組んだ明日の練習試合の日が重なったのだ。

たしかに俺らが悪いけどここまでしなくても良くね!?

『アンタらはちゃんとレギュラーの自覚を持て!他の部員の気持ちも考えろ!バカ!』

う……

何も言えねぇ……

丸「すみませんでした…」

切「すんません…」

『はぁ……ひとまず、追試が終わったらいっそいで会場まで来い。分かったか?』

「「はいっ!」」

『よし。終わったら全力で来いよ。ところで幸村、明日の練習試合は他に誰を連れてく?』

あー、たしかに。

1人足りねえもんな。

幸「ん?Aを連れてくけど?」


「「「「「「「「は?」」」」」」」」

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作者名:澪音 | 作成日時:2021年2月21日 18時

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